教員の本
地域と統計―〈調査困難時代〉のインターネット調査

埴淵 知哉(国際教養学部教授)・村中 亮夫(北海学園大学人文学部准教授)編
地域を知るための統計は、〈調査困難時代〉を迎えている。国勢調査をはじめとする統計調査はなぜ、そしてどのような困難を抱えているのか?インターネット調査はどこまで学術研究の役に立つのか?本書では、統計調査と地理学の方法論的な接点を探り、データの地理的な偏りを無視した場合に生じうる疑似的な地域差や地域相関の問題を提起する。さらに、新たな調査法として注目されるインターネット調査の学術研究(とくに社会科学、地理学)への利用可能性を、さまざまな角度から探る。
ナカニシヤ出版。2018年12月31日刊 176頁 本体2,600円+税
スポーツ法へのファーストステップ

石堂典秀(中京大学法務総合教育研究機構教授)・來田享子(中京大学スポーツ科学部教授)他著
2020年東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、スポーツ界は取り組むべき課題が山積している。スポーツとスポーツ法の関係は、コインの表と裏に似ている。スポーツ選手が活躍する舞台が表だとすると、スポーツ法はその舞台裏の世界を扱う。本書では、各章で「問い」を設定し、それを解き明かしながらスポーツをとりまく法や政策課題を探求する。
法律文化社 2018年12月刊 256頁 本体2,700円+税
High School for All in East Asia

相澤 真一(現代社会学部准教授)他著
本学教員の相澤が筆頭編者となり、経済成長期の東アジアがどのように高校教育(後期中等教育)を拡大させてきたのかを需要と供給の両面から分析している。日本語による前著『<高卒当然社会>の戦後史』(新曜社,2014年)で得られた、公立/私立高校の違い等の視点を東アジアの7つの国と地域に応用し、東アジア社会における、とりわけ製造業拡大期のマクロレベルの教育拡大の理論的含意とその後の少子化のインパクトを論じている。
Routledge社。256頁。
會計思考力:決戰商場必備武器!80張圖表教你看穿財報真相,提升組織績效

矢部 謙介(経営学部教授) 著
経営コンサルタントとして様々な会社の立て直しに携わってきた筆者が、ビジネススクールでの教育経験を踏まえて、決算書を比例縮尺図に翻訳してビジネスモデルを読み解く方法、財務指標の使い方、粉飾などの見抜き方、戦略に合わせてKPI(業績評価指標)を設定・運用する方法などを、豊富な実例を交えて説明している。決算書の読み方からビジネスの現場において会計の数字を活用する方法までを学びたいビジネスパーソンに向けた、実戦的な解説書。
※同書は2017年11月に日本実業出版社より発刊された『武器としての会計思考力』を台湾で翻訳出版されたものです。
寶鼎。2018年12月5日刊。葉廷昭訳。
武器としての会計ファイナンス 「カネの流れ」をどう最適化して戦略を成功させるか?

矢部 謙介(経営学部教授)著
前著『武器としての会計思考力』に続くシリーズ第2弾。前著でも取り上げた「会計思考力」をベースにコーポレート・ファイナンスの領域へと踏み込み、資金提供者を意識したファイナンス戦略を読み解き、コーポレート・ファイナンスの視点をビジネスの現場に取り入れるための方法について説明している。直感的にわかる図解と、会社の事例を豊富に取り入れることで、ビジネスパーソンの「ファイナンス思考力」を高めるための実戦的解説書となっている。
日本実業出版社。2018年11月20日刊。272頁。本体1,700円+税
ポートランド地図帖-地域の「らしさ」の描きかた

デービッド・バニス、ハンター・ショービー著/埴淵 知哉(国際教養学部教授)他訳
地図で都市文化を描くあらたな試み。ポートランド州立大学の二人の地理学者が、地図を通じて「ポートランドらしさ」を表現することで、場所に対する理解を深め、地理的想像力をかき立てる、新しい地図学を提言する。「住みやすさ全米No.1」としてしばしばメディアで取り上げられ、風変わりでオシャレな街として旅行者を惹きつけ、環境や都市計画の分野で研究者の注目を集めるポートランド。その光と影、過去と現在、ユニークさ、「ポートランドらしさ」を創造力豊かな地図で表現する。
鹿島出版会。2018年11月15日刊。196頁。本体2,800円+税
魚類学の百科事典

桑村 哲生(中京大学国際教養学部教授)編集委員長
この百科事典は桑村教授が同学会長を務めていた2016年に、学会設立50周年記念出版とすることが企画され、10月5日~8日に東京で開催された2018年度日本魚類学会年会(50周年記念大会)で完成本が披露された。
魚類の分類、系統、形態、分布、生態、行動、生理、発生、遺伝、保護、社会との関わりの11章に章立てした291項目について、国内外で活躍する研究者など221名が執筆している。「読む百科事典」として、各項目は見開き2頁(一部は4頁、コラムは1頁)の読み物になっており、一般の人々にもわかりやすく解説している。
丸善出版。2018年10月5日刊。718頁。本体21,600円(税込)
English-Medium Instruction from an English as a Lingua Franca Perspective

James D'Angelo(国際英語学部教授)他著
本書(Routledge社刊)は早稲田大学村田久美子教授編集による論集であり、ダンジェロ教授はExpanding ELF-Informed EMI in Japanese Higher Educationと題した論文を寄稿している。国際英語学部における英語による専門の講義についてその意義を論じ、2006年から2014年まで実施した国際英語学部卒業生に対する定性調査から得られた結果を提示した。その上で、日本人学生が英語を使用言語とする専門の授業において海外の学生と対等に競い合うために必要な英語教育上の様々なアプローチについて提案した。
Routledge社。2018年9月1日刊。
教師の協同を創るスクールリーダーシップ

杉江 修治(中京大学国際教養学部教授)・石田 裕久(南山大学名誉教授)著
編者はこれまで多くの小、中、高校の授業改善にかかわってきた。児童生徒の意欲の高まりと生き生きと機能する教師集団によって大きく変わった学校では、必ず有能なスクールリーダーが存在していた。本書では、校長を核とした5つの改善事例を紹介し、最後にそれらの底にある組織づくりの原理を明らかにすることができた。
ナカニシヤ出版。2018年9月刊。148頁。本体2,200円+税
教養小説、海を渡る

杉浦 清文(国際英語学部准教授)・武井 暁子(国際教養学部教授)・林 久博(国際教養学部准教授)著
本書は19世紀初めにドイツで主流となった教養小説が文学ジャン
音羽書房鶴見書店。2018年3月1日刊。252頁。本体3,000円+税