教員の本
Theoretical and Empirical Analysis in Environmental Economics
中山惠子(経済学部教授)、宮田譲 編著
本書は、経済学部白井正敏教授の退職記念として、企画・刊行されたものである。白井教授の専門は財政学であるが、近年は環境に関する財政問題に関心があったことから、本書は、環境問題に日頃から携わっている経済学、工学、社会学、農学など様々な分野の研究者の論文集となっている。本書は、理論、実証の2部構成をとっており、近年のトピックでもある森林環境税、ノンポイント汚染、大気汚染低減政策、再生可能エネルギーとパワー燃料電池、都市の集積と分散のメカニズムなどを扱っている。
Springer 2019年6月 183頁 ハードカバー114.39€ eBook 91.62€
「パンチ&ジュディ」のイギリス文化史
ロバート・リーチ 著/岩田託子(国際英語学部教授)訳
英国では350年以上つづき知らぬもののない人形劇「パンチ&ジュディ」の歴史・伝統・意義を、学際的知識と演劇実践体験を背景に、豊富な図版とともに説得力をもって語る定番研究書の翻訳。訳者は、「はじめに」では日本における「パンチ&ジュディ」を発端の新劇運動から今日に至る上演・台本を追い、思想家・ノーベル賞作家などとの関係にもふれ、日本の読者の手近に一英国文化を位置づけた。「あとがき」では情報化・グローバル化世界での変容にふれている。カヴァーは北の工業都市での上演風景by L.S.Lowry, 1943.
昭和堂。2019年5月25日刊。344頁。本体3,500円+税
これって個人情報なの? 意外と知らない実務の疑問
稲葉 一人(法務総合教育研究機構教授)・阿部 晋也 共著
個人情報保護法が大きく改正されました。法的リスクを過大に考えると、個人情報の有効利用が妨げられ、法
税務研究会出版局。2019年4月19日刊。190頁。本体1,800円+税
創造と模倣 移動芸術論
栂正行(国際教養学部教授)著
学習に真似は付き物。芸術でも始めは模倣。しかし模倣行為は何かのきっかけで創造行為に変わる。『模倣者たち』という作品で模倣を語り、結果として創造に辿り着いた作家ナイポールの変化や『わたしたちが孤児だった頃』という作品で伝統の肩にのった作家イシグロの変化の「きっかけ」も日常の積み重ね と確認するにつけ、かれらの営みとわれわれの模倣と創造の類似に思い至り、創造行為への糸口も存外、身近にあると気づく。本書はこうした「きっかけ」が何であるのかを捉えようとする試みだ。
三月社。2019年3月9日刊。244頁。本体2,200円+税
面白いほどわかる!!会計とファイナンスの教科書
矢部 謙介(経営学部教授)他著
経営層や経理部において必要とされてきた「会計」や「ファイナンス」も、いまではビジネスパーソンなら知っておきたい必須の知識となりつつある。本書では、これだけは知っておきたい会計&ファイナンスの基礎知識を、複雑な数式をできる限り使わずに説明している。
矢部教授は、特集「組織の目標達成能力を高めるKPIマネジメント」の執筆を担当し、組織の目標達成能力を高めるための方法について解説。
洋泉社。2019年2月28日刊。111頁。本体1,300円+税
地域と統計―〈調査困難時代〉のインターネット調査
埴淵 知哉(国際教養学部教授)・村中 亮夫(北海学園大学人文学部准教授)編
地域を知るための統計は、〈調査困難時代〉を迎えている。国勢調査をはじめとする統計調査はなぜ、そしてどのような困難を抱えているのか?インターネット調査はどこまで学術研究の役に立つのか?本書では、統計調査と地理学の方法論的な接点を探り、データの地理的な偏りを無視した場合に生じうる疑似的な地域差や地域相関の問題を提起する。さらに、新たな調査法として注目されるインターネット調査の学術研究(とくに社会科学、地理学)への利用可能性を、さまざまな角度から探る。
ナカニシヤ出版。2018年12月31日刊 176頁 本体2,600円+税
スポーツ法へのファーストステップ
石堂典秀(中京大学法務総合教育研究機構教授)・來田享子(中京大学スポーツ科学部教授)他著
2020年東京オリンピック・パラリンピックを迎えるにあたり、スポーツ界は取り組むべき課題が山積している。スポーツとスポーツ法の関係は、コインの表と裏に似ている。スポーツ選手が活躍する舞台が表だとすると、スポーツ法はその舞台裏の世界を扱う。本書では、各章で「問い」を設定し、それを解き明かしながらスポーツをとりまく法や政策課題を探求する。
法律文化社 2018年12月刊 256頁 本体2,700円+税
High School for All in East Asia
相澤 真一(現代社会学部准教授)他著
本学教員の相澤が筆頭編者となり、経済成長期の東アジアがどのように高校教育(後期中等教育)を拡大させてきたのかを需要と供給の両面から分析している。日本語による前著『<高卒当然社会>の戦後史』(新曜社,2014年)で得られた、公立/私立高校の違い等の視点を東アジアの7つの国と地域に応用し、東アジア社会における、とりわけ製造業拡大期のマクロレベルの教育拡大の理論的含意とその後の少子化のインパクトを論じている。
Routledge社。256頁。
會計思考力:決戰商場必備武器!80張圖表教你看穿財報真相,提升組織績效
矢部 謙介(経営学部教授) 著
経営コンサルタントとして様々な会社の立て直しに携わってきた筆者が、ビジネススクールでの教育経験を踏まえて、決算書を比例縮尺図に翻訳してビジネスモデルを読み解く方法、財務指標の使い方、粉飾などの見抜き方、戦略に合わせてKPI(業績評価指標)を設定・運用する方法などを、豊富な実例を交えて説明している。決算書の読み方からビジネスの現場において会計の数字を活用する方法までを学びたいビジネスパーソンに向けた、実戦的な解説書。
※同書は2017年11月に日本実業出版社より発刊された『武器としての会計思考力』を台湾で翻訳出版されたものです。
寶鼎。2018年12月5日刊。葉廷昭訳。
武器としての会計ファイナンス 「カネの流れ」をどう最適化して戦略を成功させるか?
矢部 謙介(経営学部教授)著
前著『武器としての会計思考力』に続くシリーズ第2弾。前著でも取り上げた「会計思考力」をベースにコーポレート・ファイナンスの領域へと踏み込み、資金提供者を意識したファイナンス戦略を読み解き、コーポレート・ファイナンスの視点をビジネスの現場に取り入れるための方法について説明している。直感的にわかる図解と、会社の事例を豊富に取り入れることで、ビジネスパーソンの「ファイナンス思考力」を高めるための実戦的解説書となっている。
日本実業出版社。2018年11月20日刊。272頁。本体1,700円+税