教員の本

自衛隊史論―政・官・軍・民の60年

自衛隊史論―政・官・軍・民の60年
佐道 明広(総合政策学部教授)著

1954年に誕生した自衛隊は2014年で60周年を迎えた。軍事に関することを否定的に見る「戦後平和主義」と言われる社会風潮の中で、自衛隊はどのように成長してきたのか、また防衛政策はいかに形成されてきたのかを本書は明らかにしている。自衛隊を政治との関係だけでなく、論壇や世論とのかかわりも見据えているところに本書の特長があると言える。
吉川弘文館。2015年1月1日刊。228頁。本体3,000円+税

憲法的刑法学の展開―仏教思想を基盤として

憲法的刑法学の展開―仏教思想を基盤として
平川 宗信(法学部教授)著

著者は、ライフワークとして、仏教思想とくに親鸞思想に学んだ人間観・国家観に立って現行憲法と刑事法をとらえ直し、その上に刑事法の理論を構築する「仏教的・憲法的刑事法学」を追究してきた。本書は、これに関する既発表の論文に書き下しの論考を加えて一冊にまとめ、著者の研究の軌跡と現在の到達点を示したものである。                      
有斐閣。2014年12月20日刊。431 頁。本体6,800円+税

「響き合い、高め合う学び」を創る研究的実践

「響き合い、高め合う学び」を創る研究的実践

協同教育実践資料21

杉江 修治(国際教養学部教授)他監修

本書は、2013年度の犬山中学校の教師集団の実践創造の成果をまとめたものである。協同原理を踏まえ、生き生きとした生徒の学びの姿を支える教師の実践的研究の在り方の事例としても興味深い。
一粒書房。2014年10月20日刊。177頁。本体3,500円+税

運動和競技運動生理學

運動和競技運動生理學
北川 薫(スポーツ科学部教授)著
黄 彬彬、郭 志輝 訳

本書は拙著「運動とスポーツの生理学第3版」(市村出版)の中文訳本である。訳者の一人である黄先生には40年以上にわたり懇意にして頂き、台湾との交流の原点でもある。何度となく学術交流で訪台するうち、運動・スポーツ科学分野にて拙著が役に立つのではないか、と思い黄先生に翻訳、出版をお願いした次第である。共訳者の郭先生、推薦文を頂いた李寧遠先生、葉憲清先生、鄭志富先生はいずれも台湾の運動・スポーツ界の重鎮の方々である。
五南圖書出版。2014年10月1日刊。224頁。本体360台湾元

〈高卒当然社会〉の戦後史
誰でも高校に通える社会は維持できるのか

〈高卒当然社会〉の戦後史<br>誰でも高校に通える社会は維持できるのか
相澤 真一(現代社会学部准教授)他著

誰もが高校に行くことが当たり前の時代になって久しい。だが、それはいかにして可能となったのか。その結果、日本社会に何が起きたのか。本書は、戦後高校教育の拡大過程を緻密なデータ分析によって丹念にたどり、その多様なダイナミズムを明らかにする。なお、本書の表紙は、高校進学率拡大期当時の本学附属高校の様子を写したものである。
新曜社。2014年7月22日刊。226頁。本体2,300円+税

The Evolution of Social Communication in Primates

The Evolution of Social Communication in Primates
長滝 祥司(国際教養学部教授)他著

本書は、シュプリンガー出版の新企画、学際研究シリーズの第1巻を飾るものである。人間を含めた霊長類における社会的コミュニケーションの進化をテーマとし、言語の起源なども視野に入れた論文集となっている。哲学、霊長類学、言語学、認知心理学など、欧米を中心に国際的に活躍する多彩な執筆陣を揃え、本格的な学際研究の書に仕上がっている。
Springer。2014年6月刊。326頁。本体149.99Euro。

知の生態学的転回第2巻
技術 身体を取り囲む人工環境

知の生態学的転回第2巻<br>技術 身体を取り囲む人工環境
長滝 祥司(国際教養学部教授)他著

身体・技術・環境の関係や意味について、設計者と使用者、規則や身体技能といったテーマで探求している。哲学を初めとして、建築学、照明学、 音響論、看護学、介護論、自立論など、多様な分野の研究者が執筆している。本書の特徴は、抽象的な議論よりも、実践的、具体的な記述が豊かに 綴られている点にある。学際研究の一つのあり方を示すものと言えよう。
東京大学出版会。2013年7月31日刊。301頁。本体3,600円+税

The Pedagogy of English as an International Language

The Pedagogy of English as an International Language
James D'Angelo (国際学部教授)他著

本書は、国際言語としての英語(EIL)の教授法の理論と実践について述べています。

D'Angelo教授は、第14章The WEs/EIL Paradigm and Japan's NNS Propensity: Going Beyond the 'Friendly Face' of West-based TESOLに寄稿しました。この章には、ネイティブプラクティショナーに対する学生の満足度の定量分析が含まれています。

Springer. 2014年6月30日刊。275頁。$74.95

儒学殺人事件 堀田正俊と徳川綱吉

儒学殺人事件 堀田正俊と徳川綱吉
小川 和也(文学部教授)著

江戸時代前期、貞享元年(1684)8月28日、徳川幕府権力の中枢たる江戸城において、大老・堀田正俊が刺殺されるという事件が起こった。この事件の背景には、5代将軍・徳川綱吉と大老の対立があった。その対立は、いかに儒学によって国家統治を行うか、両者の儒学観の相違に起因している。いったい、それはどのようなものであったのか。儒学思想から大老刺殺事件の核心に迫る。
講談社。2014年4月25日刊。382頁。本体2,800円+税

スポーツ科学のプロが教える体の不調を改善するための症状別ウォーキング

スポーツ科学のプロが教える体の不調を改善するための症状別ウォーキング
湯浅 景元(スポーツ科学部教授)著

「健康は自己管理が必要」という考えは、幅広い年齢層で普及してきている。とくに多くの人たちが健康管理として実行しているのは、ウォーキングである。ところが、ウォーキングはただ歩けばよいのではない。多くの研究から明らかなように、目的に応じた負荷をかけなければ効果は現れない。本書では、症状別の歩き方を紹介するとともに、歩く時間帯の重要性についても提言している。
SBクリエイティブ。2014年5月2日刊。175 頁。本体1,000円+税