教員の本

地域と統計―〈調査困難時代〉のインターネット調査

地域と統計―〈調査困難時代〉のインターネット調査
埴淵 知哉(中京大学国際教養学部教授)・村中 亮夫(北海学園大学人文学部准教授)編

地域を知るための統計は、〈調査困難時代〉を迎えている。国勢調査をはじめとする統計調査はなぜ、そしてどのような困難を抱えているのか?インターネット調査はどこまで学術研究の役に立つのか?本書では、統計調査と地理学の方法論的な接点を探り、データの地理的な偏りを無視した場合に生じうる疑似的な地域差や地域相関の問題を提起する。さらに、新たな調査法として注目されるインターネット調査の学術研究(とくに社会科学、地理学)への利用可能性を、さまざまな角度から探る。

ナカニシヤ出版。2018年12月31日刊。176頁。本体2,600円+税

武器としての会計ファイナンス 「カネの流れ」をどう最適化して戦略を成功させるか?

武器としての会計ファイナンス 「カネの流れ」をどう最適化して戦略を成功させるか?
矢部 謙介(経営学部教授)著

前著『武器としての会計思考力』に続くシリーズ第2弾。前著でも取り上げた「会計思考力」をベースにコーポレート・ファイナンスの領域へと踏み込み、資金提供者を意識したファイナンス戦略を読み解き、コーポレート・ファイナンスの視点をビジネスの現場に取り入れるための方法について説明している。直感的にわかる図解と、会社の事例を豊富に取り入れることで、ビジネスパーソンの「ファイナンス思考力」を高めるための実戦的解説書となっている。

日本実業出版社。2018年11月20日刊。272頁。本体1,700円+税

ポートランド地図帖-地域の「らしさ」の描きかた

ポートランド地図帖-地域の「らしさ」の描きかた
デービッド・バニス、ハンター・ショービー著/埴淵 知哉(国際教養学部教授)他訳

地図で都市文化を描くあらたな試み。ポートランド州立大学の二人の地理学者が、地図を通じて「ポートランドらしさ」を表現することで、場所に対する理解を深め、地理的想像力をかき立てる、新しい地図学を提言する。「住みやすさ全米No.1」としてしばしばメディアで取り上げられ、風変わりでオシャレな街として旅行者を惹きつけ、環境や都市計画の分野で研究者の注目を集めるポートランド。その光と影、過去と現在、ユニークさ、「ポートランドらしさ」を創造力豊かな地図で表現する。

鹿島出版会。2018年11月15日刊。196頁。本体2,800円+税

魚類学の百科事典

魚類学の百科事典
桑村 哲生(中京大学国際教養学部教授)編集委員長

この百科事典は桑村教授が同学会長を務めていた2016年に、学会設立50周年記念出版とすることが企画され、10月5日~8日に東京で開催された2018年度日本魚類学会年会(50周年記念大会)で完成本が披露された。

魚類の分類、系統、形態、分布、生態、行動、生理、発生、遺伝、保護、社会との関わりの11章に章立てした291項目について、国内外で活躍する研究者など221名が執筆している。「読む百科事典」として、各項目は見開き2頁(一部は4頁、コラムは1頁)の読み物になっており、一般の人々にもわかりやすく解説している。

丸善出版。2018年10月5日刊。718頁。本体21,600円(税込)

English-Medium Instruction from an English as a Lingua Franca Perspective

English-Medium Instruction from an English as a Lingua Franca Perspective
James D'Angelo(国際英語学部教授)他著

本書(Routledge社刊)は早稲田大学村田久美子教授編集による論集であり、ダンジェロ教授はExpanding ELF-Informed EMI in Japanese Higher Educationと題した論文を寄稿している。国際英語学部における英語による専門の講義についてその意義を論じ、2006年から2014年まで実施した国際英語学部卒業生に対する定性調査から得られた結果を提示した。その上で、日本人学生が英語を使用言語とする専門の授業において海外の学生と対等に競い合うために必要な英語教育上の様々なアプローチについて提案した。

Routledge社。2018年9月1日刊。

教師の協同を創るスクールリーダーシップ

教師の協同を創るスクールリーダーシップ
杉江 修治(中京大学国際教養学部教授)・石田 裕久(南山大学名誉教授)著

編者はこれまで多くの小、中、高校の授業改善にかかわってきた。児童生徒の意欲の高まりと生き生きと機能する教師集団によって大きく変わった学校では、必ず有能なスクールリーダーが存在していた。本書では、校長を核とした5つの改善事例を紹介し、最後にそれらの底にある組織づくりの原理を明らかにすることができた。

ナカニシヤ出版。2018年9月刊。148頁。本体2,200円+税

教養小説、海を渡る

教養小説、海を渡る
杉浦 清文(国際英語学部准教授)・武井 暁子(国際教養学部教授)・林 久博(国際教養学部准教授)著

本書は19世紀初めにドイツで主流となった教養小説が文学ジャンルとして定着し、ヨーロッパ他国へ、そして海を渡り、世界に広がるダイナミクスを伝える。著者3名による6つの論考は教養小説の起源から始まり、近代日本、カリブ海地域、2000年代のイギリス児童小説までを網羅し、教養小説の一般性と多様性を明らかにする。中京大学文化科学叢書19。

音羽書房鶴見書店。2018年3月1日刊。252頁。本体3,000円+税

ひとりで学ぶ会社法

ひとりで学ぶ会社法
久保 大作(大阪大学大学院高等司法研究科教授)・森 まどか(中京大学法学部教授)・榊 素寛(神戸大学大学院法学研究科教授)・松中 学(名古屋大学大学院法学研究科准教授)著

「会社法の山」を登り切るために必要な技術と体力を手に入れるための問題集。初級=Hiking、中級=Trekking、上級=Climbingの問題で構成される。主に初級では、教科書を読むだけでは身に付かない条文検索・操作能力を高めるように意図されている。解説も、いわゆる「行間を読め」ではなく、学生の理解が困難なところを砕けた表現で明快に説明する。

有斐閣。2018年4月20日刊。321頁。本体2,700円+税

司法権の国際化と憲法解釈-「参照」を支える理論とその限界

司法権の国際化と憲法解釈-「参照」を支える理論とその限界
手塚 崇聡(国際教養学部准教授)著

本書は、国内裁判所が憲法解釈の際に国際法規範を「参照」することについて、それがどのような方法でなされ、どこまでそれが可能であるかを検討したものである。この「参照」を長年行ってきたカナダ最高裁判所は、国際法規範そのものを「適用」するのではなく、政府が締結していない国際法規範をも「参照」してきた。こうした海外の実践とそれに対する学説を踏まえつつ、憲法解釈における国際法規範の「参照」手法とその正当性、さらには限界を探る。

法律文化社。2018年4月30日刊。262頁。本体5,600円+税

引用と借景-文学・美術・映像・音楽と旅の想到

引用と借景-文学・美術・映像・音楽と旅の想到
栂 正行(国際教養学部教授)著

レポートや卒論を書くにあたり先行研究に注を付けながら引用を行うのは学生ばかりではない。文学、美術、映像、音楽、建築、そして屋外のパブリックアートには、引用と借景という語彙で語れる多様な創造行為が潜んでいる。本書は東海道を移動しつつ、屋内外それぞれの時空間でのオブジェのあり様を凝視し、ただのモノやことばがいかなる文脈で創造行為につながり、人の心へと至るかを考える。

三月社。2018年3月9日刊。222頁。本体2,200円+税