教員の本

戦争と近代

戦争と近代

ポスト・ナポレオン 200年の世界

松田 昇(現代社会学部教授)他著

革命後の内乱と外国からの軍事干渉に苦悩する当時のフランスにおいて、ナポレオンが「軍事を基礎とした文明化政策」のもと社会の秩序化と併せて革命の理念を欧州諸国に拡大しようとしたことは周知である。本書は、約200年前、ナポレオン戦争が欧州に軍事組織の大改革と国民国家の形成を促し、ひいては極東の日本をも揺るがしたことを明らかにした。
社会評論社。2011年9月25日刊。253頁。税込2,520円

協同学習入門

協同学習入門

基本の理解と51の工夫

杉江 修治(国際教養学部教授)著

小学校から大学まで、考える力、話す力、対人関係能力など、新しい教育で求められている学力を育てる手立てとして、協同の学びへの関心が高まってきている。しかし、適切な入門書が少なく、実践的な悩みが多いという実態がある。本書は、協同原理の理解から始まり、効果的な進め方の具体的な手法まで、実践と研究の成果を踏まえて紹介している。
ナカニシヤ出版。2011年10月1日刊。157頁。税込1,890円

非計量多変量解析法

非計量多変量解析法

シリーズ行動計量の科学9

村上 隆(現代社会学部教授)他著

量的データの分析方法である主成分分析と、質的データに適用される多重対応分析の間の数理的関係を解明し、加えて、後者に適用できる負荷行列の回転法を提案してその応用事例を示した上で、2値データの分析方法にも言及している。
 いわゆる記述的多変量解析の方法の一般向け解説書というよりは、当該分野の研究者への問題提起の書である。
朝倉書店。2011年8月25日刊。171頁。税込3,360円

すべての子どもの高まりを促す協同の学びの追求

すべての子どもの高まりを促す協同の学びの追求

協同教育実践資料14

杉江 修治(国際教養学部教授)監修

本書は2010年度の犬山市授業研究会に集う教師たちの、1年間の八つの研究的実践の成果をまとめたものである。犬山市内14の学校の教師たちは、校種を越えたグループを編成し、共通課題を設定し新しい実践を作り上げていった。小・中連携の共同研究の試みとしても興味深い。監修者は犬山市授業研究会に2001年度から助言を行ってきた。
一粒書房。2011年6月26日刊。192頁。税込2,625円

「ラジオ体操」でからだが若返る!

「ラジオ体操」でからだが若返る!

誰でもできるかんたん健康法

湯浅 景元(スポーツ科学部教授)監修

運動の実行を継続させるきっかけづくりとして、「ラジオ体操」を行うことを著者は勧める。多くの日本人に普及していること、特別な器具や施設を必要としないこと、そして全身運動であることが理由である。著者にとって3冊目となる「ラジオ体操」に関する本を出版した。今回は体力低下克服をめざす50歳以上の人を対象に、ラジオ体操での適切な体の動かし方を紹介している。

洋泉社。2011年7月8日刊。63頁。税込880円

機能解剖・バイオメカニクス

機能解剖・バイオメカニクス

健康・スポーツ科学テキスト

北川 薫(学長・スポーツ科学部教授)編集

「健康・スポーツ科学テキスト」シリーズの初刊。「総論」「動きの基本」「全身の動き」「中高年齢者の動きの特性」の4節から構成され、運動・スポーツ科学および理学療法の専門家が、分かりやすく解説している。対象は、体育学・スポーツ科学系および健康科学系の学生、健康運動に従事する保健師、管理栄養士といった運動指導にかかわる専門家である。

文光堂。2011年6月14日刊。204頁。

ロシアのシベリア進出史

ロシアのシベリア進出史

社会科学研究所叢書28

ロシア研究部会(代表 安村仁志副学長・国際教養学部教授)編

「西シベリアの歴史と社会」、「東シベリアの歴史と文化」に続く第三輯。先史時代のシベリアから始め、ウラルを越えて進出する発端、エニセイ川・バイカル湖・レナ川・極東地域・アムール川・オホーツク地域へ領土を拡大していった歴史を追ったもの。各所に地図を入れることで地理環境が把握できるよう配慮されている。巻末に関連する地名索引・河川図・年表・文献が付され、シベリア進出の全体像が掴めるものとなっている。

成文堂。2011年3月31日刊。214頁。

経済学周辺の確率過程と教育

経済学周辺の確率過程と教育

中京大学経済学部附属経済研究所研究叢書 第17輯

中山 惠子(経済学部教授)編著

情報教育と経済学を架橋する確率過程を利用し、金融リテラシーに焦点をあて、多角的に分析している。主な内容は、確率過程の教育システムと金融商品への応用、電子貨幣と運用管理及びeラーニングやラーニングマネジメントシステムについてである。
中京大学経済学部附属経済研究所。2011年3月25日刊。133頁。

トヨタの雇用・労働・健康

トヨタの雇用・労働・健康

中京大学企業研究叢書第18号

猿田 正機(経営学部教授)著

金融危機・「トヨタ・ショック」後のトヨタを視野に入れつつ、トヨタ躍進の実態に迫る。トヨタは日本の代表的企業であり、トヨタの動静は愛知のみならず日本の経済・経営の浮沈がかかっている。

トヨタを盲目的に賛美するのではなく、具体的な調査・資料に基づき労働の面からトヨタシステムの実像に迫ることを試みている。
企業研究所。2011年3月25日刊。杉山直研究員との共同編著。310頁。

日本企業のダイナミズム

日本企業のダイナミズム

中京大学経営研究双書№31

中垣 昇(経営学部教授)著

明治維新を契機に、近代的組織としての日本企業が生まれ、日本型経営システムが形成される。第二次世界大戦後、日本企業は廃墟から立ち直り、日本企業は世界から認知されるまでに成長した。しかしながら、1990年代以降のグローバル化の進展と情報技術の発達に伴う新たな経営環境に十分対応できていない。今後のあるべき日本企業の姿を論求している。

中京大学経営学部。2011年3月10日刊。233頁。