教員の本

東アジア経済の連関構造の計量分析

東アジア経済の連関構造の計量分析

中京大学経済学研究叢書第15輯

山田 光男(経済学部教授)著

本書は、近年東アジア地域の諸国が貿易や直接投資を通じた相互依存関係を強めながら発展してきたことを、貿易連関分析、国際産業連関分析、および多部門多地域計量経済モデル分析の枠組みを用いて実証的に検証しようとするものである。
さらに経済発展はエネルギー・環境問題とも関係する。本書では技術移転と地球環境問題についても論じられている。
経済学部。2007年3月10日刊。283頁。

Business Anthropology:'Glocal' Management

Business Anthropology:'Glocal' Management
村山 元英(経営学部教授)著

英文『ビジネス人類学―グローカル経営論』は、中京大学経営学部・経営研究双書として刊行。日本発の経営学を世界へ紹介し、中京大学のグローバルな学術貢献への試み。経営の中の文化探求と戦略的経営の再構築が、経営人類学となる。「企業と行政と社会」の“国際化と地域化の融合の論理”を企業文化論的に探求した。身体的一元化の国際アジア学の理論モデルを提唱。
経営学部。2007年2月28日刊。259頁。

哲学の道具箱

哲学の道具箱
ジュリアン・バッジーニ、ピーター・フォスル著

長滝 祥司(教養部教授)他訳
本書は、すぐれた論証を構成するには何が大切かという問題意識から編まれた、カジュアルなスタイルの哲学用語集。誰もが何となく使ってる「偶然と必然」や「客観的と主観的」から、専門家以外には見落とされがちな「現象を救う」や「タイプとトークン」など、ユニークで斬新な項目からなる。洗練された議論の仕掛けに親しむための最適の入門書である。
共立出版。2007年2月25日刊。222頁。本体2,500円。

南洋群島と帝国・国際秩序

南洋群島と帝国・国際秩序

中京大学社会科学研究所叢書21

編集代表 浅野 豊美(教養部教授)

観光地サイパンやパラオを含むマリアナ・マーシャル等の島々は、かつて日本が国際連盟の委任統治領として管理した地域であった。本書では、帝国日本と戦後 日本を架橋した3つの論点、自立困難な従属的領域の国際管理、帝国内部の重層的社会関与、南洋日本人の大半を占めた沖縄県民による戦後琉球独立と南洋再移 民運動が提示されている。
慈学社。2007年2月20日刊。344頁。

中国の労働組合と経営者・労働者の動向

中国の労働組合と経営者・労働者の動向

中京大学企業研究叢書・第12号

塚本 隆敏(総合政策学部教授)著

本書は、中国経済のあまり扱われていない問題、しかし今後かなり重要な研究テーマとなるであろう問題を取り上げている。内容は次のとおりである。
市場経済化があらゆる分野で進むなかで、中国の労働組合は何を目指しているのか、どんな活動を実践しているのか、労働組合員は何を求めているのか。「管制的な」労働組合から脱皮しつつあるその現状を調査・検討している。
中京大学企業研究所。2007年2月20日刊。228頁。

確かな学力を育む指導の研究

確かな学力を育む指導の研究
小松市立丸内中学校著

本書は、石川県・小松市立丸内中学校の2005年度、2006年度の実践研究をまとめたものである。
協同学習の原理をすべての学習指導場面に適用し、学習と評価の一体化に力を置いた研究である。義務教育では珍しい、学期ごとのシラバス作りも実践している。
日本協同教育学会。2007年2月10日刊。175頁。税込3,000円。

新訳 太平記を読む 第4巻・第5巻

新訳 太平記を読む 第4巻・第5巻
長谷川 端(文学部教授)著

「外務省のラスプーチン」と呼ばれた佐藤優氏が獄中で愛読し、現代社会に通じる情報と攻防の物語に驚嘆したという書物が『太平記』である。後醍醐天皇の倒幕の思いが楠木正成たちに波動し、さらに鎌倉幕府の中で警戒されていた足利高氏(尊氏)の謀反を呼びおこし、40年にわたる南北朝の動乱が始まる。本書は故安井久善氏(もと日本大学教授)との分担執筆で、原作の巻25以下巻40までを長谷川が訳している。『太平記』らしさの充満した混沌とした世界、天狗の跳梁する京都に生きた作者・編纂者はどのように平和を希求したのか、現代の眼で検証する価値はあろう。
おうふう。2007年1月27日刊。第4巻・204頁、第5巻・240頁。第4巻・第5巻共に本体2,800円。

DVD・ビデオで愉しむ シェイクスピア再入門

DVD・ビデオで愉しむ シェイクスピア再入門
小田原謠子(教養部教授)他著

本書は、映画になったシェイクスピア作品について語り、作品の面白さ、奥深さを一般読者に伝えようという名古屋シェイクスピア研究会の企画である。小田原氏は「シェイクスピアの生きた時代―エリザベス朝イングランド」「二番目に上等のベッドを妻に―シェイクスピア、その生と死」の二つのコラムで、シェイクスピアと彼が生きた時代を紹介している。
風媒社。2006年12月15日刊。236頁。本体1,700円。

いつでもできる簡単エクササイズ

いつでもできる簡単エクササイズ
湯浅 景元(体育学部教授)著

著者が朝日新聞に連載中の「新かんたんリフレッシュ」を単行本化したものである。運動は一回行うことは些細であっても、継続することにより健康や体力維持に効果を発揮する。そのことはわかっていても運動を長続きさせることは難しい。長続きさせるには、短時間に簡単にできる運動を、何かをしながら行うとよい。本書では、そんな運動を紹介している。
岩波書店。2006年11月29日刊。146頁。本体1,400円。

多民族社会の言語政治学

多民族社会の言語政治学

―英語をモノにしたシンガポール人のゆらぐアイデンティティ

奥村 みさ(国際英語学部助教授)共著

最近、日本では早期英語教育の必要性が叫ばれているが、その一方で、シンガポールが英語中心のバイリンガル教育先進国であることはほとんど知られていない。
本書はシンガポールを事例に多民族社会における言語と文化的アイデンティティの問題を、インタビューやアンケート調査を基に論じている。
ひつじ書房。2006年11月20日刊。172頁。本体2,200円。