教員の本

工学博士が教える高校数学の「使い方」教室

工学博士が教える高校数学の「使い方」教室
木野 仁 (機械システム工学科)著

「数学って社会で何か役に立っているの?」そんな疑問を抱いたことのある人のために、高校レベルの数学がどれほど最新技術のベースとなっているかを解説し、その重要性を理解してもらうことを目指した本。スマホやカーナビといった日常生活でよく利用するものからミサイル防衛技術までその根本となっているのは数学です。ヒューマノイドロボット、AI、ドローン、自動運転、お掃除ロボット、スペースコロニー、宇宙エレベータなど、最新テクノロジーと微分・積分、三角関数、連立方程式、ベクトル・行列、級数など高校数学で習った事がどのように関係しているのかを紹介します。高校数学とは言え、数式がバンバン出てくる少し攻めた本です。

ダイヤモンド社。 2020年9月9日刊。 280頁。 2,240円(税込)

English in East and South Asia: Policy, Features and Language in Use

English in East and South Asia: Policy, Features and Language in Use
James D'Angelo (国際学部教授)他著

In this book, edited by Singaporean Scholars Ee Ling Low and Anne Pakir, Professor D'Angelo wrote chapter 9, with co-authors Yamaguchi Toshiko and Fujiwara Yasuhiro.
The chapter is titled 'Features of Japanese English', and covers syntactic, lexical, phonological and pragmatic features of Japanese English.
It is hoped that the chapter will be useful to scholars who would like to learn more about English in Japan, and pursue their own research into features of Japanese English.

Routledge. 2021年10月31日刊。336頁。£96.00 (Hardcover)

英語教育のエビデンス: これからの英語教育研究のために

英語教育のエビデンス: これからの英語教育研究のために
亘理 陽一 (国際学部教授)他著

1990年初頭に広がった「エビデンスに基づく医療」の議論を受け、英語教育の世界においても、「エビデンス」に基づいた英語教育研究の必要性が盛んに言われるようになった。本書では、英語教育研究におけるエビデンス利用の可能性、意義だけでなく、その問題点についても厳しく問い直し、英語教育研究のパラダイムシフトを提案する。2016年出版『はじめての英語教育研究』の続編。英語教育研究者、とりわけ論文査読者必携。

研究社。 2021年9月24日刊。 220頁。 2,500円+税

継承と共有:所有と交換のかたわらで

継承と共有:所有と交換のかたわらで
栂 正行(教養教育研究院教授)著

世の中には入学試験、資格試験、そして就職試験の四択問題の英語など、作成者が答えをひとつに決めないと公平な採点の成り立たない問いがある。他方、当初は答えと見えたものが、時代や状況の変化とともに変容する問い、そもそも問いの存在そのものが最初はおぼろげにしか見えないか、多くの人の気づかない問いもある。どちらにもバランスよく対応できることが生きるためには必要だが、本書は後者にいっそう深く関わる。人は疲労困憊の末、たったA4一枚の文書を書き上げるだけでも、またたとえば真実は死に瀕しているといった表現などに接するとなおさらのことに、ことばにも人の生涯に似て、誕生、成長、活動、衰弱、死という表現で語りうる側面があるとの思いに至る。そうした諸段階を彫琢して一定量に仕上げたのが言語芸術としての文学作品。これを継続的に鑑賞し続けると、ウィリアム・シェイクスピアの芝居、チャールズ・ディケンズの社会小説、夏目漱石の日本近代小説、カズオ・イシグロのどこの国を舞台としても成り立つ無国籍的現代小説、同時代の複数の映画監督の数多の映画作品と、いずれにも根底には多様にして複層的な愛(そしてひとつの死)があり、反復的テーマをなしていると気づく。しかしジャンル横断的に通底するこれらのテーマを捕捉し説明する手立ても、またことばなので、そこに到達できぬこともしばし。本書は、時に楽観的響きすらある継承と共有、さらには微温的な解釈を寄せ付けぬ飢餓と略奪、そして資本主義世界の環境にまでなっている所有と交換といった補助線をもって小説、絵画、写真、ブローシャ、映画などの文化的産物の本質の意味を問い、表現の発信者と受信者、創造者と受容者の間に成立する、眼に見える文字やモノなどを媒介とする共有の具体例について考察し、さらにその奥に見え隠れする認識一般の眼には見えざる共有についての考察に向かう多角的論考。

三月社。 2021年9月10日刊。 224頁。 2,000円+税

Language Teacher Education for Global Englishes: A Practical Resource Book

Language Teacher Education for Global Englishes:  A Practical Resource Book
James D'Angelo (国際学部教授)他著

本論集は、Selvi氏 や Yazan氏 によって編集された。この本には、世界中の教育者による実践的な英語教育アイデアの46章が含まれており、さまざまな教育者がグローバルイングリッシュパラダイムのさまざまな側面へのアクセスを可能にする方法として、World Englishes、EIL、および Lingua Franca としての英語の概念を紹介している。ダンジェロ教授は、本の要点をまとめた結論の章を執筆した。

Routledge. 2021年5月31日刊。316頁。£34.99 (paperback)

World Englishes: Volume 3 - Pedagogies

World Englishes: Volume 3 - Pedagogies
James D'Angelo (国際学部教授)他著

 Bloomsbury World Englishesは、World Englishesの現在の考え方や影響、問題について、国際的な専門家たちがさまざまなトピックを挙げて説明した3巻セットの書で、本書は第3巻。第1巻は研究パラダイム、第2巻は言語イデオロギーを紹介し、第3巻では教育学について、世界の多くの地域での経験と研究に基づいて、さまざまな観点から英語の教育と学習について考察している。ダンジェロ教授はCritical View of Globalization within the Expanded Role of EMI in Japan: Case Study of an Actual Implementationと題した論文を寄稿しており、この章では、国際学部のGLS専攻のカリキュラムの概要を説明している。

 Bloomsbury. 2021520日刊。316頁。£100.80 (Hardcover)

财报知道答案(原題:武器としての会計思考力)

财报知道答案(原題:武器としての会計思考力)
矢部 謙介(国際学部教授)著

本書は、2017年11月に日本実業出版社より発刊された『武器としての会計思考力』を中国語(簡体字)に翻訳し、中国本土にて刊行されたものである。これで本書は、日本、台湾、中国にて刊行されたこととなる。
本書では、決算書を比例縮尺図に翻訳してビジネスモデルを読み解く方法、財務指標の使い方、粉飾などの見抜き方、戦略に合わせてKPI(業績評価指標)を設定・運用する方法などを、豊富な実例を交えて説明している。

北京時代華文書局有限公司。 2021年5月1日刊。 200頁。 48元

[続] 少子化論-出生率回復と<自由な社会>

[続] 少子化論-出生率回復と<自由な社会>
松田茂樹(現代社会学部教授)著

日本の少子化の特徴と背景要因について、全面的、総合的に分析を行い、これからの少子化対策のあり方、および個々具体的な政策を提言する。未婚化、夫婦の出生、少子化の国際比較などについても具体的に論じていく。最新の知見をふまえ、多角的な視点から日本の少子化の全体像を明らかにする。少子化について考えるのにかかせない1冊。

学文社。 2021年3月1日刊。 300頁。 2,800円+税

スポーツとフーコー  ー権力、知、自己の変革ー

スポーツとフーコー  ー権力、知、自己の変革ー
ピルッコ・マルクラ、リチャード・プリングル 著 千葉直樹(スポーツ科学部教授) 翻訳

本書は、ピルッコ・マルクラ=デニソン(カナダ・アルバータ大学)とリチャード・プリングル(オーストラリア・モナッシュ大学)が、2006年にロウトリッジ(テイラー&フランシス)から出版した'Foucault, Sport and Exercise'の全訳である。ピルッコ・マルクラ=デニソン氏とリチャード・プリングル氏は、北米スポーツ社会学会(North America Society for the Sociology of Sport: NASSS)を中心に活動する研究者であり、フランスの哲学者ミシェル・フーコーの理論をスポーツ研究に取り入れた第一人者である。本書は、2007年に北米スポーツ社会学会の傑出した書籍賞(Outstanding Book Award)を受賞している(https://nasss.org/awards/outstanding-book-award/)。

本書は、3部構成になっており、「1部 権力、知識、自己:フーコー理論への導入」では、フーコーの人生や研究全般について解説がなされ、一望監視装置や生権力などのフーコーの理論について紹介している。「2部 スポーツと運動における身体と生きた経験のフーコー信奉者の解釈」では、フーコーの理論をスポーツ研究に応用したジェンダーに関する論文が紹介されている。具体的には、健康・スポーツ活動において女性がどのように抑圧されてきたか等の問題について具体的なインタビュー調査や参与観察などの方法を通して明らかにしている。「3部 倫理的な自己様式化の美学」では、「自己のテクノロジー」という概念をはじめとするフーコー晩年の理論をもとにしたスポーツ研究を掲載している。

晃洋書房。2021年2月20日刊。400頁 

Functional Variations in English: Theoretical Considerations and Practical Challenges

Functional Variations in English: Theoretical Considerations and Practical Challenges
James D'Angelo (国際学部教授)他著

J.ダンジェロ教授と他の2人が編集した本論集は、デリー大学のRavinder Gargesh教授の引退に捧げられている。Gargesh教授は、言語学者であるブラジ・カチュル教授の長年の同僚であり、『World Englishes』ジャーナルの諮問委員会の委員を務めている。本書は序文と『World Englishes』の著名な学者による21章、あとがきで構成されており、各章では今日見られる英語の機能的な側面を、世界中のさまざまな状況から探っている。

Springer. 2020915日刊。371頁。124,79 €