- 学位名称
- 修士(歴史文化) Master of Arts in History and Culture
- 入学定員
- 3人
- 標準修業年限
- 2年
概要
日本の歴史文化を中心とした広範な専門知識および史資料読解力を有し、その知識・能力をもって史資料や史跡を今の時代に活用し、次世代へ向けて保存・管理する者として、あるいは広く歴史や伝統を踏まえた地域社会の発展を推進する者として、博物館その他の社会教育、自治体史編纂、まちづくり、学校教育、出版および観光等の場において、グローバルな視野に立ちながら指導的な立場で活躍できる人材を養成します。
進路に応じた4つのコース
- 教員コース
- 中学校の社会科、高校の地理歴史科の教員を目指したい
- 学芸員コース
- 博物館学芸員や文化財保存に関連する仕事に就きたい
- 歴史文化社会応用コース
- 歴史や歴史知識の活用法を広く学び、観光や出版等の分野で活躍したい
- 研究者コース
- 博士後期課程に進学して研究者を目指したい
教育研究上の目的 高度な専門知識とそれを活かすスキルを身に付ける
- 日本の歴史や日本文化に関する高度かつ体系的な知識
- 現代の高度情報社会・ボーダレス社会が直面する諸問題を、歴史的な視点から実証的に分析し、その解決策を立案する能力
- 古文書や史資料の読解力や優れた日本語運用能力を活かして、対外的なコミュニケーションやプレゼンテーションを適切かつ積極的に行う能力
- 豊かな日本の歴史・文化遺産に敬意を払いつつ、それらを保存し、後代の者や他者に伝えていく技術
カリキュラム
カリキュラムの特色
- 専攻固有科目は「総合科目」と「専門科目」に区分され、「総合科目」には、論文作成の基礎的な知識、歴史学研究の流れ、史資料に関する知識を修得することを目的とした科目を配置し、必修にしています。
- 専門科目は「日本史」「外国史」「文化財保存と活用」「歴史科教育」「研究指導」「論文執筆指導」の6つの科目群から構成されます。各科目群の目的は次のとおりです。
- 「日本史」科目群:日本史の各時代(織豊期を含む)、民俗、思想史および日本史を取り巻く国際環境に関する高度な専門知識を修得します。
- 「外国史」「歴史科教育」科目群:主として地理歴史科教員または社会科教員を目指して専修免許状の取得を希望する学生が、世界史の高度な専門知識および歴史科教育について包括的に学修します。
- 「文化財保存と活用」科目群:主として学芸員を目指す学生が、博物館史資料学を学修します。
- 「研究指導」科目群:研究指導教員が、修士論文作成に直結する研究指導を行います。
- 「論文執筆指導」科目群:研究指導教員以外の教員が副指導教員として、修士論文執筆のための補完的な指導をします。
- 特論Ⅰは、各分野に関するこれまでの研究成果に学びつつ、今日的研究課題を発見する能力を養い、特論Ⅱは、個別の歴史資料や史跡、伝統的習俗について、その意義や価値を見出す能力を養います。
6つの科目群から構成される専門科目
*科目名は一部略称
研究科共通科目(一部抜粋)
- 研究者基礎力養成科目群
- 研究倫理(必修)、情報リテラシー 等
- 現代的課題科目群
- 持続可能な社会、現代の危機管理 等
- 留学生支援科目群
- 日本語論文執筆法
- 教職支援科目群
- 教育開発論、現代教育の諸課題
専攻固有科目
総合科目
- 歴史文化研究基礎(必修)
- 歴史文化特殊研究(必修)
- 修士論文作成の基礎(必修)
専門科目
- 日本史科目群
- 日本古代史、日本中世史、戦国・織豊期、日本近世史、日本近現代史、日本思想史、日本民俗学
- 外国史科目群
- 世界史
- 文化財保存と活用科目群
- 歴史資料の保存と活用、博物館演習
- 歴史科教育科目群
- 歴史資料と歴史教育、歴史科教育
- 研究指導科目群(必修)
- 指導教員による研究指導
- 論文執筆指導科目群
- 副指導教員による論文執筆指導
- 修了要件
- 次の1および2の要件をすべて満たすこと。
- 研究科共通科目1単位以上(必修科目1単位を含む)、専攻固有科目のうち、総合科目5単位(必修科目5単位)、専門科目16単位以上(必修科目8単位を含む)を修得し、合計30単位以上修得すること。
- 修士論文を提出し、その審査および最終試験に合格すること。
履修モデル
学芸員コースで日本民俗学を専門とする学生の履修モデル
将来の進路 ⇒ 博物館・資料館・文書館の学芸員、公務員(文化財保護等)
赤字:必修科目
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科目区分 | 履修方法 | 修士課程 1年次 | 修士課程 2年次 | 単位数 合計 |
前期(1セメスター) | 後期(2セメスター) | 前期(3セメスター) | 後期(4セメスター) |
授業科目の名称 | 単位数 | 授業科目の名称 | 単位数 | 授業科目の名称 | 単位数 | 授業科目の名称 | 単位数 |
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研究科 共通科目 | 必修 |
研究倫理 | 1 |
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1 |
選択 |
アーカイブズ学基礎 | 2 |
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2 |
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専 攻 固 有 科 目 | 総 合 科 目 | 必修 |
歴史文化研究基礎 | 2 |
歴史文化特殊研究 | 2 |
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5 |
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修士論文作成の基礎 | 1 |
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専 門 科 目 | 16単位以上選択 (必修の研究指導 科目8単位を含む) |
日本民俗学特論Ⅰ | 2 |
日本民俗学特論Ⅱ | 2 |
日本思想史特論Ⅰ | 2 |
日本思想史特論Ⅱ | 2 |
22 |
歴史資料の保存・活用特論 | 2 |
歴史資料の保存・活用演習 | 2 |
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博物館演習 | 2 |
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日本歴史文化 研究指導1 | 2 |
日本歴史文化 研究指導2 | 2 |
日本歴史文化 研究指導3 | 2 |
日本歴史文化 研究指導4 | 2 |
選択(自由科目) |
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日本歴史文化 修士論文執筆指導1 | (2) |
日本歴史文化 修士論文執筆指導2 | (2) |
日本歴史文化 修士論文執筆指導3 | (2) |
(6) |
- 学芸員資格を有していない者は、学部の科目等履修制度を用いて学芸員課程科目を修得することで学芸員資格を取得することができます(ただし、時間割等の都合上修士課程の標準修業年限内に資格取得ができない場合があります)。
資格・進路
専修免許状の取得が可能
中学校教諭専修免許状(社会)、高等学校教諭専修免許状(地理歴史)
※1種免許状を取得している者に限ります。
修了後の進路(予定)
- 中学校・高等学校教員(社会・地理歴史)
- 学芸員
- 国家公務員
- 地方公務員
- 企業(出版業、観光業等)
- 研究者(博士後期課程進学) 等
特色
中学校教諭(社会)、高等学校教諭(地理歴史)の専修免許状が取得可能に
歴史文化専攻のカリキュラムには、「歴史教育者として、どうすれば生徒に効果的・体系的な学びを与えることができるのか」を考え、修得するための科目を設置しています。大学の学部を卒業し、中学校教諭(社会)または高等学校教諭(地理歴史)の1種免許状をすでに取得している場合は、これらの科目を修得した上で歴史文化専攻を修了すれば、専修免許状を取得することができます。
- 別途、教職課程への登録料が必要となる場合があります。
学芸員の資格が取得可能に
学部で開講されている学芸員課程の科目を履修・単位修得することで、歴史文化専攻に在学しながら、学芸員の資格を取得することができます。
- 大学院入試の出願とは別に、学部科目等履修生としての出願が必要です(学部科目等履修生としての登録料・科目履修料は免除)。
- 別途、学芸員課程への登録料、実習に関する費用が必要となります。
- 時間割の都合等により、歴史文化専攻を修了するまでに学芸員課程の科目をすべて履修・単位修得できなかった場合でも、修了後に学部科目等履修生として継続して学芸員課程の科目を履修することができます(ただし、修了後は学部科目等履修生としての登録料・科目履修料は免除されません)。
教員一覧
★:研究指導教員 ☆:研究指導補助教員 無印:講義のみ担当教員
日本史
民俗学
世界史