- 学位名称
- 修士(言語文化) Master of Arts in Linguistics and Cultural Studies
- 入学定員
- 5人
- 標準修業年限
- 2年
概要
複言語・複文化主義の見地に立ち、特定の言語・地域・時代に捉われることなく、広く言語文化の多様性と普遍性に対する理解を深め、高度で深遠な専門知識と広範な教養を持つ人材を養成します。特に多様な文化的価値観が混在する現代のグローバルな社会状況において、複数の言語運用能力とその背景となる多様な文化的・歴史的知見に基づき、人間社会の根幹を形成する種々の言語文化活動を対象として、今日の社会の諸問題について深く考察し研究を行うことができる自立的な言語・文化・歴史研究の研究者、初等中等および高等教育機関における語学の教育者を養成します。
進路に応じた3つのコース
- 中学・高校英語科教員コース
- 高度な知識・技能を有する中学校・高校の英語科教員を目指したい
- 高度専門職業人コース
-
〈高等教育機関教員〉
大学等高等教育機関における第二言語習得や外国語の教員を目指したい
〈企業等〉
英語・第二言語・国際文化を広く学び、ジャーナリズム・観光業等の分野で活躍したい
- 研究者コース
- 博士後期課程に進学して研究者を目指したい
教育研究上の目的 高度な専門知識とそれを活かすスキルを身に付ける
- 学際的見地および科学的・学問的な立場から、言語文化の諸領域を横断的に俯瞰できる知識と技能(広い視野に立った豊かな学識)
- 世界の多様な言語文化の特色と普遍性を深く理解し、体系的な知識と幅広い教養に基づき、独創的な研究を行う能力(専攻分野における研究能力)
- 英語およびその他の外国語の高度な運用能力(複言語能力)を備え、それを専門分野の研究・職業に役立てる実践的能力(高度な専門性が求められる職業を担うための卓越した能力)
カリキュラム
カリキュラムの特色
- 専攻固有科目は「総合科目」と「専門科目」に区分され、「総合科目」には、専門教育の分野に即した実践的研究方法や理念を修得することを目的とした科目を配置し、5科目のうちの4科目を必修にしています。
- 専門科目は「言語学」「英語学」「英語圏文化」「世界の文化」「英語科教育」「研究指導」「論文執筆指導」の7つの科目群から構成されます。各科目群の目的は次のとおりです。
- 「言語学」「英語学」科目群:現代の言語学および英語学の諸領域を包括的に学修します。
- 「英語圏文化」「世界の文化」科目群:英語圏および世界の多様な文化を広く学修します。
- 「英語科教育」科目群:英語科教員を目指して専修免許状の取得を希望する学生が、英語科教育について包括的に学修します。
- 「研究指導」科目群:研究指導教員が、修士論文作成に直結する研究指導を行います。
- 「論文執筆指導」科目群:研究指導教員以外の教員が副指導教員として、修士論文執筆のための補完的な指導をします。
- 科目名称に特論を含む科目は、専門知識や技術についての理解を涵養することを主な目的とし、演習を含む科目は、特論で修得した知識や技術に基づき、創造的な教育研究の実践的訓練を行うことを主な目的としています。
7つの科目群から構成される専門科目
*科目名は一部略称
研究科共通科目(一部抜粋)
- 研究者基礎力養成科目群
- 研究倫理(必修)、情報リテラシー 等
- 現代的課題科目群
- 持続可能な社会、現代の危機管理 等
- 留学生支援科目群
- 日本語論文執筆法
- 教職支援科目群
- 教育開発論、現代教育の諸課題
専攻固有科目
総合科目
- 言語文化研究基礎(必修)
- 言語文化特別講義(必修)
- アカデミック・スキルズ(必修)
- リサーチ・メソッド(必修)
- エクスポジトリー・ライティング
専門科目
- 言語学科目群
- 現代言語科学、理論言語学、共時言語学、心理言語学
- 英語学科目群
- 現代英語学、英語構造、英語歴史
- 英語圏文化科目群
- 英語圏文化、イギリス文化、北アメリカ文化、批評理論、表象文化
- 世界の文化科目群
- ヨーロッパ地域・文化、アジア地域・文化、異文化コミュニケーション、ポピュラー文化
- 英語科教育科目群
- 研究指導科目群(必修)
- 指導教員による研究指導
- 論文執筆指導科目群
- 副指導教員による論文執筆指導
- 修了要件
- 次の1および2の要件をすべて満たすこと。
- 研究科共通科目1単位以上(必修科目1単位を含む)、専攻固有科目のうち、総合科目6単位以上(必修科目6単位を含む)、専門科目20単位以上(必修科目8単位を含む)を修得し、合計30単位以上修得すること。
- 修士論文を提出し、その審査および最終試験に合格すること。
履修モデル
中学・高校英語科教員コースで英語科教育を専門とする学生の履修モデル
将来の進路 ⇒ 中学校教諭(英語科)、高等学校教諭(英語科)
赤字:必修科目
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科目区分 | 履修方法 | 修士課程 1年次 | 修士課程 2年次 | 単位数 合計 |
前期(1セメスター) | 後期(2セメスター) | 前期(3セメスター) | 後期(4セメスター) |
授業科目の名称 | 単位数 | 授業科目の名称 | 単位数 | 授業科目の名称 | 単位数 | 授業科目の名称 | 単位数 |
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研究科 共通科目 | 必修 |
研究倫理 | 1 |
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1 |
選択 |
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現代教育の諸課題 | 2 |
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2 |
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専 攻 固 有 科 目 | 総 合 科 目 | 必修 |
言語文化研究基礎 | 2 |
言語文化特別講義 | 2 |
| |
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6 |
アカデミック・スキルズ | 1 |
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リサーチ・メソッド | 1 |
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専 門 科 目 | 20単位以上選択 (必修の研究指導 科目8単位を含む) |
現代英語学特論 | 2 |
現代英語演習 | 2 |
英語歴史特論 | 2 |
英語歴史演習 | 2 |
21 |
英語科教育課程特論 | 2 |
英語科教授学演習 | 2 |
英語科教育インターンシップ | 1 |
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言語文化研究指導1 | 2 |
言語文化研究指導2 | 2 |
言語文化研究指導3 | 2 |
言語文化研究指導4 | 2 |
選択(自由科目) |
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言語文化 修士論文執筆指導1 | (2) |
言語文化 修士論文執筆指導2 | (2) |
言語文化 修士論文執筆指導3 | (2) |
(6) |
- 教職専修免許状(中学校英語科、高等学校英語科)の取得を希望する者は、上記科目の他に教職認定科目から5単位以上を修得する必要があります。
資格・進路
専修免許状の取得が可能
中学校教諭専修免許状(英語)、高等学校教諭専修免許状(英語)
※1種免許状を取得している者に限ります。
修了後の進路(予定)
- 中学校・高等学校教員(英語)
- 高等教育機関(大学・高等専門学校等)の外国語科目教員(英語・日本語等)
- 翻訳家
- 企業(出版業、観光・航空・ホテル業等)
- 研究者(博士後期課程進学)
- 留学(海外の大学・大学院への留学) 等
特色
英語科教育インターンシップ科目の設置
学校との連携による指導体制のもと、現場に即した知識と経験を深める英語科教育インターンシップを開設しています。中学校・高等学校の教育現場で教育指導の実務経験を積むことで、専修免許取得に向けた現場体験の経験値を獲得し、修了後、現場での即戦力として活躍できる価値を与えるとともに、現場に即した高い知識と経験を提供することを目的とします。
教員一覧
★:研究指導教員 ☆:研究指導補助教員 無印:講義のみ担当教員
言語学・哲学
英語学・英語教育
英語圏文化
- 森 有礼 教授★
- アメリカ文学・文化、児童文学・文化、表象文化、批評理論
世界の文化
- 明木 茂夫 教授★
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