教員の本

刑事法演習

刑事法演習

第2版

平川 宗信(法学部教授)他編著

本書は、刑法と刑事訴訟法を一体的に学んで刑事法全体を総合的に理解するとともに、裁判での刑事法の働きを理解することをねらった、新しい形の演習書である。今まで多くの法学部・法科大学院で教材として使用されてきたが、初版以来4年が経過した。本版は、初版後の立法や判例の動きを取り入れた、本書の改訂版である。
有斐閣。2008年2月29日刊。338頁。

読解力を育む指導の研究

読解力を育む指導の研究
杉江 修治(教養部教授)監修

本書は能美市立根上中学校の2006年度、2007年度の実践研究をまとめたものである。
読解力という、日本の子どもが国際的に低いといわれる学力領域の充実を、協同学習という、育ち合う学習指導の原理と一体化して研究した本校のアプローチは、極めて有効なものである。
日本協同教育学会。2008年1月11日刊。111頁。税込2,500円。

資本と時間―資本論を読みなおす

資本と時間―資本論を読みなおす

中京大学経営研究双書 No.27

寺岡 寛(経営学部教授)著

本書は現代の経済、社会、文化、国家など資本をキーワードに分析した著作である。副題に資本論とある。マルクスの『資本論』だけでなく、さまざまな論者の資本に関する考察(論)などを対象としている。構成は、資本論、貨幣論、蓄積論、暴力論、文化論、社会論、国家論の七章となっている。市場経済という無色透明化された経済社会の現状と未来を論じている。
経済学部。2007年11月15日刊。307頁。

演習ノート 民法総則・物権法[第5版]

演習ノート 民法総則・物権法[第5版]
橋本 恭宏(法務研究科教授)他編

本書は、民法問題中、何がどういう点で問題となっているか、それをいかに答案構成していくかを明解に示した書物である。特色は、(1)民法総則・物権法から100問選び(2)各問について論点指摘、論文構成の注意をあげ答案例示し、(3)問題の答え方,民法学習の注意点を示す。民法の初学者、現在学習中の方、一応の学習終了者・各種試験受験者にとり役立つと思われる。
法学書院。2007年10月25日刊。203頁。本体1,900円。

カラダと健康 その「常識」は非常識

カラダと健康 その「常識」は非常識
湯浅 景元(体育学部教授)著

スポーツ指導者の中には、誤った知識に基づいてスポーツを指導している人がまだ多くいる。その結果、スポーツを実施している子どもたちに重大な障害を起こさせる事故が起きている。スポーツ指導で見られる代表的な誤った考え方を取り上げ、誤解されている内容を明らかにし、これまでに報告されている研究に基づき正しいと考えられる知識を紹介している。
日本文芸社。2007年9月30日刊。207頁。本体1,200円。

現代国際貿易の諸問題―環境,対外援助,国際間要素移動と不完全競争―

現代国際貿易の諸問題―環境,対外援助,国際間要素移動と不完全競争―

中京大学経済学部付属経済研究所研究叢書第14輯

近藤 健児(経済学部教授)他編著

本書は国際貿易理論が課題とする近年の重要トピックスについての16編からなる論文集である。
執筆者はすべて名古屋大学高等研究院多和田眞教授の学恩を受けた者たちであり、環境、対外援助、国際間要素移動、不完全競争など、多和田教授の幅広い学問的貢献にふさわしく、多岐にわたるテーマが扱われている。
経済研究所。2007年9月25日刊。239頁。

子育てする魚たち―性役割の起源を探る

子育てする魚たち―性役割の起源を探る
桑村 哲生(教養部教授)著

哺乳類では母親が、鳥類では両親が協力して子育てする種が多いのに対して、魚類では父親が担当する種が多い。なぜだろうか。本書では魚類にみられる様々な子育ての方法と社会・配偶システムを紹介しつつ、それらが性役割とどのように関わっているのかを、進化理論を踏まえて検討している。『魚の子育てと社会』(1988年、海鳴社刊)の新装改訂版。
海游舎。2007年8月25日刊。166頁。本体1,600円。

図解 本当はすごい「ラジオ体操」健康法

図解 本当はすごい「ラジオ体操」健康法
湯浅 景元(体育学部教授)著

体力や健康を維持増進するためには、運動を継続して実施することが必要である。しかも、その運動は全身の筋肉を活動させるものが好ましい。日本人になじみの深い「ラジオ体操」は、ほぼ全身の筋肉を活動させる運動である。本書では、ラジオ体操の効用を説明するとともに、ラジオ体操の効果をより高めるための補助運動についても紹介している。
中経出版。2007年7月25日刊。126頁。本体1,200円。

宣教師ニコライの全日記 第8巻(1904年―1908年)

宣教師ニコライの全日記 第8巻(1904年―1908年)
安村 仁志(教養部教授)他訳

東京・ニコライ堂にその名が残るロシア正教の宣教師ニコライの消失を免れた1870―1911年分の日記(全9巻)の1巻。安村教授が担当した 1905―1908年には日露戦争期日本に残り、教会と信徒を守る傍ら、捕虜になり日本に送られて来たロシア兵たちを懸命にケアした様子、敗北を悲しむ心 情、戦後の新たな歩みなどが書かれている。2007年度日本翻訳出版文化賞受賞。
教文館。2007年7月20日刊。384頁。

句集 解纜

句集 解纜
中村 雅樹(教養部教授)著

著者の第二句集。1997年から2006年までの333句を収める。
「深い呼吸とともに、放胆に繊細に、鋭い俳句世界を描きだした充実の新句集」と帯に記されている。季語の本意を踏まえた、奥行きと余白感のある句が特徴である。
饒舌気味の句が量産される今日の俳壇に、一石を投じる静謐な一書。俳句を愛する人に薦めたい。「百鳥」「晨」同人。俳人協会会員。
花神社。2007年7月15日刊。208頁。本体2,600円。