先端共同研究プロジェクト成果報告会 プロジェクト代表者らが研究成果を報告

 先端共同研究機構主催による「2017年度先端共同研究機構研究プロジェクト成果報告会&科研費獲得セミナー・相談会」が5月30日、名古屋キャンパスで開かれ、本学の教職員計42名が参加した。2017年度の機構研究プロジェクトで4件のプロジェクトが採択され、報告会はこれが初めて。

 冒頭で檜山幸夫機構長は「今回初めての機構プロジェクト成果報告会となります。採択した研究がどのような成果を上げたのかを見ることは非常に重要。今後の採択の際の参考にもなります。本報告会が今後の研究の跳躍剤となり、また成果の評価基準になることを期待したい」とあいさつ。各プロジェクト代表者らが研究内容と1年間の研究成果を報告した。

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経済学部・近藤教授 経済学部・鈴木教授

 第1報告は、経済学部・近藤健児教授と鈴木崇児教授による「東海三県とイタリア・プーリア州の比較経済分析-人口問題と交通インフラ問題を中心に-」で、東海地方とイタリア・プーリア地方とを比較して、主に周縁地域(中核都市と周辺都市を囲む地域)にスポットを当てた経済分析、私鉄の運営形態の構造的改革における分析結果が述べられた。

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心理学部・近藤教授

 第2報告は、心理学部・近藤洋史教授による「知覚の体制化における個人差の要因の解明」で、人間の視覚、聴覚の特性と、個人差の要因について述べられた。近藤教授は、フランスCNRSとアメリカUCLAとの共同研究で、国内の大学教員とも連携して研究を進めている。「今回の研究内容は心理実験と神経伝達物質との関わりであったが、様々な技術を組み合わせて研究を続けていけたら」と話した。

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国際教養学部・張教授 工学部・王准教授

 第3報告では国際教養学部・張勤教授、工学部・王建国准教授が「グローバル化時代の日本国際的人文交流戦略に関する研究-観光誘致に見る言語文化と経営戦略」をテーマに報告した。国際的な人文交流戦略というテーマは、社会構造、法律、行政の問題など幅広く関係している。研究期間の制約から今回は「国際観光」に焦点を当てて、福岡・高山・名古屋・東京等の現地調査を行い、言語文化戦略と経営戦略の両側面から分析、比較した成果が述べられた。

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工学部・橋本教授

 第4報告は、工学部・橋本学教授による「次世代ロボットに関する社会ニーズおよび研究開発プラットフォームの現状に関する調査研究」である。この研究プロジェクトは、AI・ロボット分野を今後の有望研究分野として位置付け、主要な産業ニーズと研究シーズを調査したものである。今回の報告では、その調査結果と研究開発プラットフォームの試作の概要について述べられ、今後は調査結果を踏まえ「中長期的な研究の方向性を模索していきたい」と結ばれた。

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各発表者による総合討論

 

 報告後、総合討論が行われた。司会を務めた長谷川純一・先端共同研究機構研究部長は、「先端共同研究機構は、機構の採択した研究プロジェクトにおいて中京大学のブランドになるような研究を進めていただきたいという希望を持っています。本日の成果発表を今後の研究にどのように結び付けていくか、また研究を進める上で機構にどのような支援を求めたいか、報告者各位に伺いたい」と述べた。報告者からは「研究者が交流し、連携できるような仕組みを整え、学際的研究の生まれる素地を作っていただきたい」や「機構研究プロジェクトは、1年という時間的制約があるが、研究計画によって年限を伸ばす等ある程度の柔軟性を持たせてほしい」等のコメントがあった。

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科研費獲得セミナー

  成果報告会終了後、引き続き科研費獲得セミナーが開かれた。当該セミナーにおいては、本年度科研費に応募する研究者を対象として、科研費の現状、科研費審査改革の概要、申請手続及び研究計画調書の書き方のポイント等について、研究支援課員より説明があった。セミナー終了後、科研費獲得に向けた個別相談会が開かれた。相談員には、本学の科研費審査員経験者や大型科研採択者等があたった。

 これらの取り組みを通じて、本学における研究者間交流の促進並びに学際的共同研究の推進及び科研費採択率の向上が期待される。先端共同研究機構では、今後も継続して本学の研究力の向上のための様々な企画を実施していく。

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