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研究・産学連携

研究・産学連携 トピックス

ブランドづくりしてみませんか
価格競争に巻き込まれないために

(中京大学)経営学部津村准教授.jpg
津村 将章 准教授

 ブランドというと、高級なバックや時計などの物を連想してしまう人も多いかもしれませんが、マーケティングの世界ではブランドの対象は製品・サービス、企業、地域や人にまで広く適用されます。ブランドづくりは、コモディティ化(差別性がなく、価格競争に陥りやすい状態)から脱却する手段となり、基本的にはどのような商品・サービスでも適用可能です。ブランドはどのようにすれば、つくることが出来るのでしょうか。

 ブランドづくりを行うには、まず提供する製品・サービスの品質が信頼されていることが大前提となります。どんなに、力強いブランディングを行っても、製品・サービスの品質が低ければ砂の上に立派な建物を建てることと同じになってしまいます。製品・サービスには特に問題はないが、上手くブランディングが出来ていないという企業は多数存在します。そのような企業は、どのようにブランドを設計すればよいのでしょうか。

 ブランド設計にはいくつかの段階があります。まずは、社内で対象となる商品・サービスのブランドのあるべき姿(ブランド・アイデンティティー)を練る必要があります。このブランドは誰に支持して欲しいのか(ターゲットの選定)、ターゲットの人たちにどのように思って欲しいのか、そしてそのブランド独自の世界観を作り出す意味づけを行う必要があります。

 次に、顧客に自社のブランドを知ってもらい、ブランドの世界観を理解してもらう必要があります。そのためには、ブランド・アイデンティティーに則り、覚えやすいネーミング(既に名前が定着している場合はそのままでも良い)、ロゴマーク、カラー、場合によってはパッケージ、キャラクター、スローガンなどを設定します。これらが、バラバラではなく統合していることが大切です。例えば、小学生の男子向けのスポーツシューズを開発した場合、それに応じたネーミングやロゴマークなどを設定する必要があります。また、WEBサイトやSNSの開設などによって積極的にコミュニケーションを行う必要があります。その際には物語を通じたコミュニケーションを行うことも大切です。その商品・サービスの歴史や舞台裏などについて、物語を交えて紹介を行うと良いでしょう。積極的に広報活動なども行い、ブランドを対象顧客に理解してもらう必要もあります。

 このようにして、ブランドの設計と活動を始めたら、絶えずブランドが正しく評価されているのかを知るために、アンケートやファンを集めた座談会などを行うことも重要です。

 最後にブランドの育成には長い年月がかかります。作物の栽培と同じで、すぐには収穫することが出来ませんが、無事に育てば高収益を上げてくれることは間違いありません。そのためにも、企業トップが中心となりブランドづくりを行うことが大切です。

津村 将章(つむら まさゆき)中京大学准教授

マーケティング

東北大学大学院経済学研究科修了、博士(経営学)

1978年生まれ

(2017/12/20)

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