工学部機械システム工学科の橋本学教授と学生らがSSIIオーディエンス賞を受賞
知能ロボット研究「3次元点群の空間的広がりに着目した高速キーポイント検出」
6月11~12日に横浜で開催された第21回画像センシングシンポジウム(SSII2015)にて、工学部・橋本学教授らの研究グループが「オーディエンス賞」を受賞しました。
同研究グループは、5月末に米国で開催された知能ロボットの国際競技大会(Amazon Picking Challenge)に出場し、世界6位(日本勢では首位)の好成績を残しましたが、今回の受賞技術は、この競技大会にも関連する3次元ロボット視覚の最新の研究成果です。
このシンポジウムは、参加者数1000名を超える画像認識分野の国内最大級の学会であり、ここで発表された約120件の論文の中から、参加者による投票をもとに表彰委員会による厳正な審査を経て、橋本学教授らの研究グループによる以下の論文がオーディエンス賞に選ばれました。
発表論文名: 3次元点群の空間的広がりに着目した高速キーポイント検出
著者: 武井翔一、秋月秀一、橋本学
この賞は、研究アイデアの斬新さや有用性などの多角的な評価項目で参加者の視点から選ばれる賞であり、これまでにない発想と、多方面に利用できる可能性、さらには多くの従来手法との厳密な比較に基づいた性能優位性が評価されました。
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受賞した研究グループ(左から、橋本学教授、D2秋月秀一さん、M2武井翔一さん) |
最近、新聞やテレビで、さまざまな人工知能技術が話題を集めていますが、今回、我々のグループが発表した論文もまた、ロボットが家庭や工場で活躍するために不可欠な「感覚機能」に関するものであり、まさしく人工知能技術の代表例です。人間と共生できる知的なロボットの実現を目指して、これまで地道に3次元視覚の研究を続けてきましたが、本格的なロボット時代の幕開けを迎えようとしているこの時期に、このようなすばらしい賞をいただくことができて、たいへんありがたく思っています。
本研究成果に関しては、橋本研究室所属の2名の若手研究者である大学院修士課程2年の武井君と、博士課程2年の秋月君の力に依るところが非常に大きく、彼らのパワフルな研究活動無くして今回の受賞はありませんでした。昼夜をいとわず困難な課題に挑戦し続けてくれた彼らの努力に対し、あらためて敬意を表したいと思います。
なお、この技術は、5月末に世界6位の評価を得た国際的なロボット競技大会(Amazon Picking Challenge,USA)にも関係するものであり、国内外から多くの注目をいただいています。今回の受賞を機に、さらに研究を強力に推進し、知能ロボットの高度化を目指したいと思います。
(工学部 機械システム工学科教授 橋本学)