日本学術振興会の外国人研究者招聘事業(長期)の基金による共同研究を開始
本学国際教養学部の長滝祥司教授とニコラ・リベラティ氏(イタリア・ピサ大学哲学博士)
Nicola LIBERATI氏(ニコラ・リベラティ氏 イタリア ピサ大学哲学博士)が、日本学術振興会の外国人研究者招聘事業(長期)による基金を得て、本学国際教養学部の長滝祥司教授のもとで2年間の共同研究を開始した。
Nicola LIBERATI氏は、ガリレオ・ガリレイの母校としても知られるイタリアの名門ピサ大学より博士号を授与された気鋭の研究者である。博士号取得論文のタイトルは、Augmented Reality and Phenomenology : The creation of “digital materiality” and the knock-on effects of such a futuristic potentialityで、博士論文の審査委員会委員長は、長滝教授がつとめた。同氏の専門は、現象学、科学技術の哲学、技術の倫理学である。
Nicola LIBERATI氏はヨーロッパと米国を中心に、哲学、情報科学の分野の研究者たちと幅広く研究交流をしている。中京大学での研究をスタートする前には、イギリスのシティ大学ロンドンに招聘され共同研究を行っていた。本学では、長滝教授とともに獲得した日本学術振興会の奨励研究費によって、外国人特別研究員として研究を遂行する。
【日本での研究】
これまでNicola LIBERATI氏は、現代の科学技術による生活世界の認識論的な変容について、現象学的方法を駆使しつつ分析を加えてきた。日本では、長滝教授のもと、以下の二つのテーマにそって研究を推進する計画である。1.拡張現実技術の具体的成果によって現象学の生活世界論を再構成する。2.拡張現実技術の現象学的分析を通じて、拡張現実へ新たなデザインを提案する。また、長滝祥司教授の紹介により、拡張現実技術や哲学を専門とする国内の研究者たちとも交流を深めながら研究を進めていくこととなる。