工学部の輿水大和教授、青木公也教授、舟橋琢磨助教
トヨタ自動車(株)との共同研究で自動車技術会賞

輿水大和教授 青木公也教授
輿水大和教授 青木公也教授
舟橋琢磨助教 岩崎宏明氏
舟橋琢磨助教 岩崎宏明氏

 工学部の輿水大和教授、青木公也教授、舟橋琢磨助教とトヨタ自動車(株)計測技術部の研究グループは自動車製造における検査の自動化に関する共同研究「人の検査メカニズムに基づいた画像認識技術の開発」を実施しています。

 今回、その成果をまとめた論文「目視検査作業の定量化を目指した人の検査メカニズムのモデル化」の筆頭著者である岩崎宏明氏(トヨタ自動車)に対して、公益社団法人自動車技術会より自動車技術会賞「浅原賞学術奨励賞」が贈られました。

 自動車技術会は個人会員約40,000名、賛助会員(法人)約500社から構成される、自動車分野における国内最大の学術・技術団体です。その中で浅原賞学術奨励賞は、自動車技術に関する優秀な論文等を発表した将来性のある新進の技術者・研究者に贈られます。

 従来自動車用部品では、製造品質確保のため形状のズレやキズの有無の判断などを、最終的には検査作業員が行っていました。輿水教授等とトヨタ自動車の共同研究グループでは、実際の検査員の動きや視知覚を科学的に解析し、この検査をロボット化・自動化する技術を開発しました。開発されたシステムは、目視検査の完全自動化、効率化、精度向上に寄与するものとして、今後の発展が期待されています。

 輿水教授は、「今回の受賞は、情報科学技術の時代のキーテクノロジとも言うべき画像技術研究の成果が、世界に冠たる日本の自動車技術分野において高く評価され、その意義と現場的期待を身近に感じることができ、今後の共同研究にとって大きな弾みとなりそうです」と喜びを語っています。

 なお、本共同研究グループは、先に開催された画像処理分野では国内最大級の研究発表会、ViEW2012ビジョン技術の実利用ワークショップにおいても最優秀論文賞「小田原賞」を受賞しています。

関連サイト 
自動車技術、Vol.67、2013.06
 「目視検査作業の定量化を目指した人の検査メカニズム のモデル化」 
自動車技術会賞 

2014/06/02

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