経営学部の矢部謙介准教授がM&Aフォーラム賞奨励賞
著書『日本における企業再編の価値向上効果 -完全子会社化・事業譲渡・資本参加の実証分析-』(同文舘出版)

 矢部謙介准教授
矢部 謙介准教授

 矢部謙介経営学部准教授が、著書『日本における企業再編の価値向上効果 -完全子会社化・事業譲渡・資本参加の実証分析-』(同文舘出版)により第7回M&Aフォーラム賞奨励賞(RECOF奨励賞)を受賞しました。本賞は、M&A(企業の合併・買収)に関する法律・経済・経営・会計・税務・社会・文化等さまざまな観点からの優れた著作、研究論文を表彰するものです。授賞式は10月7日、東京・霞ヶ関で行われます。

 矢部准教授は同著の中で、2000年代に入ってから日本企業において頻繁に行われてきた企業再編のうち、完全子会社化、事業譲渡及び資本参加に焦点を当て、その効果について株主価値及び財務業績の2つの視点から実証研究を行っています。完全子会社化・事業譲渡・資本参加の効果を統計的な手法を用いて分析し、概ねこれらの企業再編が株主価値及び財務業績を向上させているとの検証結果を得ました。

 日本における企業再編の価値向上効果 -完全子会社化・事業譲渡・資本参加の実証分析-

 これまで、日本国内における企業再編については、その件数が少なかったために、こうした統計的手法を用いた効果測定が難しいとされてきました。しかしながら、比較的多くのサンプルを確保できる2000年代以降の新しい企業再編データを用いることで、日本における企業再編が経済的合理性のある価値を生み出していることを明らかにしています。

 矢部准教授の専門は経営分析・経営財務で、M&Aがもたらす効果や、M&Aに際しての企業行動を中心にした研究。本書は、こうした一連の研究の成果をまとめたものとなっています。

M&Aフォーラムのホームページでも紹介されています

2013/09/06

  • 記事を共有