「小鼻×ハンズフリー」の研究で生活を豊かに。
中山 裕貴さん
工学研究科情報工学専攻 修士課程 1年
高度な作業を可能にするハンズフリーデバイス。
小鼻の動きを使ってハンズフリー動作ができるデバイス「NISH」を開発しました。鼻を動かすだけでPCやスマートフォンなどに入力が行えるようになります。ドローンの操縦やモデリングなど、高度な作業をハンズフリーで効率的に進められます。研究で特に苦戦したことは「認識」というプロセスです。「NISH」は筋肉を動かすときに使う脳の電気信号「筋電位」を読み取り、強い鼻息や小鼻の拡張度合といった行動パターンを検出するようにプログラムしています。そのプログラムを通して小鼻の動きを認識するのですが、動作をしていないときに、あたかも小鼻を動かしているとみなされてしまうことも。認識にエラーが起こってしまうと、重要な機器の動作のときに押してはいけない箇所を押してしまうことにつながります。機器のトラブルによって利用者が困らないリスクマネジメントを常に心掛けることが大事だと感じ、日々トライ&エラーを繰り返しています。
NISHを使ったドローンのテスト飛行 |
中山 裕貴さん |
多様なシーンで活躍する商品化をめざして。
そんな認識精度の向上を図り、より良い入力命令が行えるように研究しています。デバイスの内部を改善し、めざすは商品化。自分自身で一から考え、研究に心血を注いだ「NISH」を完成させて、消費者の生活が今まで以上に豊かになる手助けになればうれしいです。また、PCやスマートフォンに文字を入力する際に、小鼻を動かすだけで入力できるので、障がい者の方のサポートにも有効だと思います。商品化にあたって、デバイスのプログラムの精度を上げることはもちろん、ユーザーの心を揺さぶるおしゃれでスタイリッシュなビジュアルであることも不可欠です。消費者の手に取りやすさも念頭に置いた「NISH」の未来を見据えています。
NISHデザイン案(鼻クリップ型) |
バ研究風景(波形の確認) |