経営学部中村ゼミ3年生が子ども食堂の食育イベントを企画、運営

 経営学部中村雅章ゼミの3年生6人は2月24日、NPO法人One Dining Tableが主催する子ども食堂「滝川だんらん食堂」で食育イベントを企画、運営しました。

 滝川だんらん食堂は、八事日赤のコミュニティースペース「ヤゴトタマリバ」を会場に月1回開催されている食育をテーマとした子ども食堂です。同時に、中区栄の宋吉寺の境内を借りて「出張だんらん食堂」も行われます。学生たちは3人ずつ分かれて、当日の運営に当たりました。

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滝川だんらん食堂 出張だんらん食堂

 この活動を行ったのは、木村天音さん、新美夏葵さん、河田瑞貴さん、佐々木陸登さん、福本英伸さん、百瀬圭佑さんの6人。学生たちは、食育イベントのテーマとして食品ロスを選び、子ども食堂に参加した小学生を対象に、クイズやゲームを通じて食品ロスを減らし、食べ物を大切にすることの重要性について教えました。

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作成したチラシ

 現在はコロナ禍の影響で食事はお弁当の配布となっていますが、今回は「地球が喜ぶお弁当」と題して、ごぼう、にんじんは皮ごと使い、ブロッコリーは茎も使うなど、野菜を丸ごと使い切るメニューを提供しました。

 全国の子ども食堂は6,000か所を超えています(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ調べ)。子ども食堂に対するニーズは年々増加していることから、今後もゼミ活動の一環として、イベント企画に協力していく予定です。

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滝川だんらん食堂で子どもたちと交流する学生

【学生のコメント】

 私たちは八事地区にSDGsを広めたいという目的のもと、NPO法人のOne Dining Tableが主催する子ども食堂のお手伝いをしました。今回はSDGsの中でも食品ロスに焦点を当て、食べ物の大切さを伝えることにしました。

 学校の授業のように教えるという考えもありましたが、子どもたちが楽しく笑顔になる形式の方が良いと思い、食品ロスに関するクイズや輪投げゲームなど、遊びを通じて食品ロスについて知ってもらおうと思いました。

 子どもたちのエネルギーには終始圧倒されましたが、滞りなくイベントを終えることができて安堵しています。子どもたちからは、「給食も残さず食べるように頑張る」「野菜もちゃんと食べて残してないよ」と反応があり、今まで以上にご飯を残さないという意識をしてもらえるようになったなら、嬉しく思います。

 私たちの目的である遊びを通じてSDGsを知ってもらうことは達成できましたが、子ども食堂の本来の目的である、孤食や貧困に苦しんでいる子どもたちの拠り所になるという目的は十分に達成できていないように感じました。One Dining Table代表の長谷川さんも、「本当に支援が必要な子どもたちが、子ども食堂に参加できていないことが課題だ」と指摘されています。

 「孤食」や「貧困」という言葉を使ってしまうと、その子や親が劣等感を感じてしまいかねないため、現状は一緒にご飯を食べようという名目のもと、不自由のない生活を送る子どもも来る中で、本来のターゲットである子どもがいてくれることを期待する形になっており、これは全国の子ども食堂でも抱える問題だそうです。

 今後もゼミとして、子ども食堂のお手伝いをしていきたいと考えています。SDGsのことを知ってもらうのみならず、子ども食堂の本来の目的や存在意義を達成するために、ターゲットとする子どもたちに、どのようにアプローチするかも考えていきたいです。出張だんらん食堂では、近所の小学校のトワイライトスクールに連絡を取り、孤食や貧困に悩む子どもたちを見つけていました。小学校との連携という方法も模索していきたいと思います。

(経営学部3年 木村天音、新美夏葵、河田瑞貴、佐々木陸登、福本英伸、百瀬圭佑)

2022/03/03

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