総合政策学部・桑原ゼミ、法学部・京ゼミ 東海地区の9大学10ゼミで合同ゼミを実施

 総合政策学部・桑原ゼミ(桑原英明教授)と法学部・京ゼミ(京俊介准教授)は、7月4日、9大学10ゼミの計113人で合同ゼミを行いました。参加大学・ゼミは、愛知大学法学部・入江ゼミ、愛知学院大学総合政策学部・中村ゼミ、椙山女学園大学現代マネジメント学部・高ゼミ、常葉大学法学部・林ゼミ、名古屋大学法学部・荒見ゼミ、名古屋市立大学・三浦ゼミ、浜松学院大学現代コミュニケーション学部・伊藤ゼミ、名城大学法学部・高松ゼミでした。

 この合同ゼミは、2013年に京ゼミと愛知大学地域政策学部・野田ゼミ、今里ゼミの3ゼミ約50人で始まりました。コロナ禍のため中止となってしまった2020年を除いて毎年7月頃に開催され、今年で8回目。年々規模が大きくなり、今年は静岡県2大学からも加わって、過去最多の参加大学、ゼミ、学生数となりました。例年すべてのゼミ、学生が一堂に会して開催されていましたが、今年度は新型コロナウイルス対策として、愛知学院大学日進キャンパス、中京大学名古屋キャンパス、名古屋大学東山キャンパスの3か所に分散して開催されました。

 合同ゼミでは今年のテーマ「移民問題」に関する6冊の新書から1つを課題として選択。各ゼミが課題ごとにいくつかの班に分かれて、異なるゼミから3つの班が集まり1チームを組みました。午前から行われた分科会でチームごとに意見をまとめ、午後、各会場で予選の発表会、その後各会場をインターネット中継でつなぎ、決勝の発表会を行いました。なお、静岡県内の2大学は県外へ移動しての活動が制限されていたため、午前の分科会からリモートで参加しました。

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法学部・大山さんのチームの発表

■参加学生からのコメント

 私たちのチームは、『移民と日本社会 データで読み解く実態と将来像』(永吉希久子著、中公新書、2020年)をもとに、日本の移民に対する問題をデータで読み解きながら、政策を考えました。他大学の学生と共通の移民問題というテーマを議論することで、自分たちにはなかった新たな考え方、新たな問題点などを発見することができ、より良い政策提案をすることができたと思います。結果は惜しくも2位でしたが、今回の合同ゼミで他大学の学生と議論をすることで多様な視点を知ることの面白さや、ひとつものを作り上げることの大変さを学ぶことができる良い機会となり、有意義な時間になりました。

(総合政策学部3年 加藤理玖)

 新型コロナウイルスの影響もあり、例年とは異なるオンライン、対面形式の同時進行での開催となりましたが、他大学の先生方の協力や学生同士の助け合いもあり、円滑に合同ゼミを進めることができたと思います。

 私たちのチームでは『ルポ 技能実習生』という新書をもとに、外国人技能実習生の抱えている問題をいくつか取り上げ、それらを解決していくためにはどのような政策を行うべきかについて他大学の学生と議論をしました。課題への着眼点は大学ごとで共通していたものの、そのための政策案については様々な意見が上がり、限られた時間の中で何度も議論を重ねながら集約して一つの政策案に辿り着いた時は、とても達成感を感じました。結果は予選落ちとなってしまいましたが、今回の合同ゼミでは、自分とは違った視点を持つ人と一つのものを作り上げることの大変さを知った以上に学んだことも多く、大変意義のある時間になりました。

(総合政策学部3年 永田実加)

 私たちのチームは『コンビニ外国人』(芹澤健介著)という文献を読み、日本にいる外国人技能実習生の現状と問題点、問題の解決策の提案を行いました。

 分科会では、各ゼミで事前に文献の要約と問題解決の提案を考え、発表用のスライドを用意しました。事前に同じ本を読んでいたにもかかわらず、それぞれのゼミが準備してきた要約、解決策、スライドは毛色がかなり違ったものになっていたため、投票で選ばれた京ゼミの発表を中心に、要約内容の修正や問題解決策の具体化、スライドを見やすくするための工夫など、発表するための仕上げを行いました。

 分科会で多くの時間をかけて要約の内容、発表用スライドを分かりやすくしたこともあり、決勝に進むことができましたが、優勝には届かず課題を痛感しました。優勝チームと比較すると、自分たちのチームの発表は解決策の実現可能性に対する考えが甘く、また、質疑応答への準備が不十分だったのだと思います。

 今回の合同ゼミを通して、事前準備の大切さ、チーム全員が協力することの難しさがわかりました。分科会では3つの班の意見をチームの発表にまとめるよう積極的に協力してくれる人、反対に手持ち無沙汰になってしまう人もいて、発表の中心になるゼミとして的確な作業をお願いできていればより良い発表ができたのではと思いました。悔しい経験をして学ぶことも多く、合同ゼミに参加できてよかったです。

(法学部3年 大山貴海)

2021/10/13

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