文学部歴史文化学科 フィールドワークの研究成果を発表 1位チームには学長賞

 文学部歴史文化学科2年生が受講する必修科目「踏査基礎演習」の合同発表会の表彰式が1月8日、名古屋キャンパスで開かれた。

 「踏査基礎演習」は通年の必修科目で、ゼミ内でチームを作って特定の地域を対象と決め、その地域について学生自身が踏査する。歴史文化に関する情報を集めて論理的考察に基づいてまとめ、最終的にはその成果をゼミ合同発表会で報告し、1位から3位までの順位を決める。

 今年度は村岡幹生ゼミ、播磨良紀ゼミ、小川和也ゼミ、白根孝胤ゼミ、中元崇智ゼミ、澤田哲ゼミ、小早川道子ゼミから18チームが12月4-18日までの毎週金曜、3週にわたって行われた発表会で研究成果を報告した。

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グループテーマに沿って発表する学生たち

 入賞チームは、発表した週ごとに選ばれた。1位に選ばれたのは第1週目の村岡ゼミ-百聞は一見に如かず班、第2週目の白根ゼミ-地名班、第3週目の小早川ゼミ-虫ごはん班。

 百聞は一見に如かず班は「神剣が来る!」をテーマに、熱田神宮にあるとされている草薙剣について、言い伝えや逸話、本当の実在しているのかについて調査。文献調査から、実際に熱田神宮に行き、直接話を聞くなどして調べた結果を報告した。

 地名班は「名古屋の旧町名-名古屋市文化を支えた桑名町・長島町-」をテーマに、名古屋の中心街にある「桑名町通り」「長島町通り」といった伊勢国の地名がついた通り名についての由来を探った。町名が移動した経緯や、名古屋城下での位置づけを明らかにし、現在のつながりを調査した。

 虫ごはん班は「昆虫食の歴史と衰退」というテーマで、世界全体で食されている昆虫食は約500種類ともいわれており、日本でも昔から昆虫が食されていたにも関わらず、なぜ現代の食卓に昆虫が並ばないのかについて調査。時代ごとの特徴をふまえて衰退した理由について考察した。

 表彰式では、1位の3チームには学長賞として、安村仁志学長から表彰状が手渡された。

 安村学長は「今年はコロナ禍の影響で踏査できなかった部分も多かったかもしれませんが、この時だからこそ文献を読み込み地道に調査することができたと思います。これからの学修に生かされることを願います」と激励した。

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百聞は一見に如かず班 地名班
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虫ごはん班

 また各発表チームにコメントした学生のうち、良いコメントをした学生3人に対して播磨教授からコメント賞が贈られた。

 各週の受賞チーム(1位~3位)とテーマは以下のとおり

 ●12月4日

 1位 百聞は一見に如かず班 「神剣が来る!」 (村岡ゼミ)

 2位 戦時の瓦版班 「隠蔽された巨大地震-軍部と新聞報道-」 (中元ゼミ)

 3位 けいはん 「三英傑と方言」 (小早川ゼミ)

 ●12月11日

 1位 地名班 「名古屋の旧町名-名古屋市文化を支えた桑名町・長島町-」 (白根ゼミ)

 2位 マスク班 「西班牙感冒とマスク-原内閣と『新愛知』を事例に-」 (小川ゼミ)

 3位 電車でGO!班 「廃線区間の謎に迫る!!」 (小早川ゼミ)

 ●12月18日

 1位 虫ごはん 「昆虫食の歴史と衰退」 (小早川ゼミ)

 2位 八事調査隊班 「興正寺伝説」 (澤田ゼミ)

 3位 名古屋コーチン班 「明治から受け継がれる養鶏の系譜-名古屋コーチンってそもそもなんなのさ?」 (白根ゼミ)

2021/01/13

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