工学部・野浪研究室の松原さん 第27回日本MRS年次大会で奨励賞を受賞

 工学部・野浪亨教授の研究室の松原綜一郎さん(情報科学研究科修士課程2年)が第27回日本MRS年次大会で若手奨励賞を受賞した。

 

 日本MRSとは先進材料に関する科学・技術の専門家の横断的・学際的研究活動を通じて、その学術・応用研究および実用化の一層の進展を図ることを目的とする学会。同大会は日本MRSが主催しており、若手奨励賞は日本MRSが定期的に開催する年次大会で優秀な発表(口頭発表あるいはポスター発表)をした若手研究者個人の功績をたたえる賞。

松原さんは12月5~7日に行われた第27回日本MRS年次大会の「エコものづくりセクション」でポスター発表し、受賞に至った。発表内容はもちろん、プレゼンテーションの仕方やポスターの構成、質問に対する受け答えが評価対象となった。

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ポスター発表内容について説明する松原さん

 発表したのは「環境保全を目的とした籾殻炭インターロッキングブロック(※)の金属イオンの吸着評価」。これまで野浪研究室では竹炭や籾殻炭でのセシウム・ストロンチウムの吸着実験を行っており、籾殻炭がより吸着率が高いことが研究結果として得られている。籾殻炭は大量生産に向いているが、単体では使い勝手が悪いため、籾殻炭を入れたブロックを製作し、吸着できるかを検証した。検証方法は、籾殻炭の含有量を4段階に分けたサンプルブロックを作製し、そこにセシウム・ストロンチウムの溶液をろ過させる通水実験で行った。イオンを測定できる装置で調査した結果、籾殻炭の含有量が高いサンプルほどセシウム・ストロンチウムを吸着することが証明された。また籾殻炭の含有量が高いほどブロックの強度は弱まるが、瓦を混ぜることで含有量が一番高いサンプルでも強度はJIS規格を満たしていた。

 吸着できるブロックを製作し、それがJIS規格を満たしていること、またブロックを400度程度で燃やすことでセシウム・ストロンチウムを保持したまま焼却することができるため減容化できるのではないかという考察をポスター形式でまとめて発表した。この研究は企業との共同研究で行っている。

 野浪教授は「1000人規模の学会で賞を受賞できたことは大変喜ばしい」と称えた。

 松原さんは今年卒業し、東海旅客鉄道株式会社のプロフェッショナル職への内定が決まっている。

※道路やパブリックスペースなどの舗装に使われるブロックの一種

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奨励賞の賞状をもって撮影
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