橋本ゼミの武井さん(情報理工学部4年)と斎藤さん(情報科学研究科修士2年)
電気関係学会東海支部連合大会でダブル受賞

 

受賞した武井さん(左)と斎藤さん(右)
受賞した武井さん(左)と斎藤さん(右)

 2014年1月22日に情報理工学部・機械情報工学科4年の武井翔一さんと、情報科学研究科修士課程2年の斎藤正孝さん(橋本研究室、指導教員:橋本学教授)が、それぞれ連合大会奨励賞とIEEE名古屋支部学生奨励賞を受賞しました。同賞は、2013年9月24、25日に開催された平成25年度電気関係学会東海支部連合大会において、特に優れた研究発表に対して贈られるものです。

  武井さんは物体が乱雑に積まれた場合でも物体の3次元的な位置姿勢を認識する技術、斎藤さんは対象物が部分的に遮蔽されている場合でも対象物を認識する技術を開発しました。両技術ともに工場の生産ラインの自動化などにおいて重要で、世の中に役立つ技術です。

 

●受賞タイトル「3D-CGを用いた特徴量の生成学習に基づく物体認識の高信頼化」

知能ロボットの実現には、物体がばら積みされた複雑なシーンにおける物体の位置姿勢の認識が重要です。本研究では実際のシーンを模擬した人工合成シーンを予めコンピュータ内で生成し、これを用いて予測した認識に有用な情報のみを使用することによって正確かつ高速な認識を実現しました。

自分の研究成果や発表が認められ、非常に嬉しく思います。発表当日には、専門家の方々から貴重な意見や質問を頂きました。この経験を今後に生かし、さらに研究を深め、論文投稿や国際会議で発表することを目指したいと思います。

(情報理工学部4年 武井 翔一)

 

●受賞タイトル「突発的外乱領域推定に基づく遮蔽にロバストな高速画像照合」

 私が今回新しく開発した技術は、高度生産システムやロボットシステムのための画像センシング技術であり、部品同士が重なる場合など対象物が部分的に遮蔽されている場合にも正確に対象物を認識するための技術です。過去の変動傾向に基づいて遮蔽の発生している外乱領域を確率的に推定し、非遮蔽領域のみを用いて対象物を認識することで遮蔽に頑健な画像照合を実現しました。

 自分の研究成果が専門家に認められたことは非常に嬉しく思います。この経験を就職後のエンジニアとしての業務に生かし、モノ作り現場で活躍していきたいと思っています。また、今後は論文投稿を目指したいと思います。

(情報科学研究科2年 斎藤 正孝)


●指導教員の橋本学教授のコメント

 連合大会という非常に大きな学会で、このような2つの賞を同時にいただくことができ、大変嬉しく思っています。

  武井さんの研究は近年急激に着目されている3次元ロボット視覚、斎藤さんの研究はマシンビジョンとよばれる生産システムの高度化技術であり、どちらも、企業から共同研究のオファーを受けている業界でも非常にホットな技術です。 

 2名の学生は、若手らしい自由な発想によるアルゴリズムの設計に留まらず、その評価実験→改良という、R&Dの基本サイクルを何週間にもわたって地道に続けた結果、世界的なライバル技術に打ち勝つ性能を実現したことが評価されたものと思います。

  工学系研究室らしく、深夜まで実験を続けることもあったようですが、そのような努力が報われる体験をしてくれたことに対して、指導教員として本当に嬉しく思っています。

 

2014/01/29

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