機械情報工学科4年の斎藤正孝さんが精密工学会サマーセミナーで優秀発表賞
「時空間的共起性分析に基づく有効参照画素を用いた高速・安定テンプレートマッチング」

機械情報工学科の斎藤正孝さんが精密工学会サマーセミナーで優秀発表賞  情報理工学部機械情報工学科4年の斎藤正孝さんが,8月30日に諏訪市で開催された精密工学会サマーセミナー2011で優秀発表賞を獲得し、表彰カップと表彰状を授与されました。

  同賞は、画像処理技術に関する研究において特に優秀な研究発表をおこなった若手研究者に贈られるものであり、今年度は日本全国から発表された29件の研究の中から、十数名の専門家による厳正な審査を経て、2名が選ばれました。

  受賞発表名は「時空間的共起性分析に基づく有効参照画素を用いた高速・安定テンプレートマッチング」。斎藤さんが所属するゼミの橋本学教授の指導を受けて開発した技術は、画像処理による対象物の認識において、明るさの変動のようすを確率的に分析することで高速かつ安定な認識を実現するものです。認識成功率99.9%という極めて高い性能と、工場の生産ラインをはじめとする幅広い応用が期待できる点が評価されました。

 

●「優秀発表賞を受賞して」 斎藤 正孝さん(機械情報工学科4年)

  3年生の春からこの研究に取り組んできましたが、アルゴリズムの設計や実験装置の開発には大変苦労しました。しかし、橋本先生のご指導のもと、研究室の仲間たちとも議論を重ねて試行錯誤を繰り返した結果、今回の成果が得られました。自分の研究成果が大学や企業の専門家に認められたことはとても嬉しいです。これからもさらに研鑽を積み、国際会議等の大きな舞台での発表を目標にしたいです。

 

●指導教員の橋本学教授のコメント

  今回受賞したパターンマッチング技術は高速性と安定性の両立が難しいと言われており、世界的にも数多くの研究者が取組中のホットな分野です。斎藤君は,最近当研究室が開発した超高速マッチング技術をベースに、独自のアイデアを組み合わせて、この難問を克服してくれました。

  当研究室では、日頃から「努力は必ず報われる」という基本方針を掲げて学生を指導していますが、彼が毎日夜遅くまで研究室に残って研究に没頭している姿を見ていましたので、今回の受賞でその努力が報われ、指導教員としても大変うれしく思っています。

  また、実際の電子部品を対象として高性能を実証できたことから、発表を聴いた企業の研究者からも「実用性の面でホンモノの研究である」との高評価をいただきました。今後も実用化を意識して研究を深め、産業界に通用する強い人材に育ってもらいたいと思っています。

2011/09/06

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