松田茂樹・現代社会学部教授
日本人口学会「普及奨励賞」受賞(2016年)
松田茂樹・現代社会学部教授の著書「少子化論―なぜまだ結婚・出産しやすい国にならないのか」(勁草書房、2013年出版)が、第15回日本人口学会の普及奨励賞を受賞した。授賞式は6月11日に行われた。
日本人口学会・学会賞選考委員の評価によると、受賞作は少子化の要因と対策について幅広い観点から考える諸視点を、専門家以外にも分かりやすく論じられている。「少子化克服への道」として掲げられる政策提言は、一部論争的なものも含まれるが学術的知見に基づき説得力のあるものとなっており、少子社会の理解を促進するための著作であるという。
松田教授によると、研究概要は家族や若年雇用の変容、父親の育児参加、都市と地方の差異、少子化の国際比較など多角的な視点で日本の少子化の全体像を分析。少子化克服のための具体的政策を提言した。
松田教授は「本賞を受賞することができて大変嬉しいです。本書は研究者、マスコミ、国・自治体の政策関係者など幅広い読者に読んでいただいており、少子化に関する知識の普及および間接的ながら政策形成にも若干の貢献をできたのではないかと考えています。今後も少子化に関する研究をすすめて、本格的な回復に至っていないわが国の出生率を回復させるための効果的な少子化対策のあり方を提言していきたいと思います」と話している。
日本人口学会は、人口学分野における、会員の優れた業績に対して2年ごとに種々の賞を授与している。第15回は2013年と2014年の2年間における会員の業績が対象とされた。松田教授の著書の他、学会賞に1点、優秀論文章に2点が受賞している。
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