櫻本泰憲さん(機械情報工学科3年)がダブル受賞
情報処理学会から学生奨励賞、動的画像処理実利用化WSから研究奨励賞

櫻本泰憲さん

 情報理工学部機械情報工学科3年の櫻本泰憲さんが、情報処理学会第74回全国大会(3月8日)学生セッションで学生奨励賞を、動的画像処理実利用化ワークショップ(3月9日)で研究奨励賞を受賞しました。


 ■情報処理学会第74回全国大会 学生奨励賞

 発表論文名は「対象物体の顕著度を最大化する少数画素群を用いた高速テンプレートマッチング」。同セッションで発表された全9件の中から選ばれました。

 櫻本さんの研究は、知能ロボットやメカトロニクスシステムのセンサとして重要な技術で、認識成功率が99.5%という高性能が評価されました。

 櫻本さんは「見つけたい対象物と、間違えやすい誤認識対象物とを数学的に区別する方法を考えるところに苦労しました。何度も試行錯誤を繰り返して高い性能を出すことができてうれしいです。これからも研究を加速したいです」と話しています。


■動的画像処理実利用化ワークショップ2012 研究奨励賞

 受賞論文名は「対象物体の顕著性分析による周辺類似物との分離度を最大化する高速物体検出」。同表彰は、画像処理の実用化に関する研究において優れた業績をあげた若手研究者に贈られるもので、日本全国から応募された49件の論文のなかから、専門家による審査を経て3人が選ばれました。

 櫻本さんは、認識対象物と周辺の類似物の関係を数学的にモデル化することによって、誤認識の確率を最小化するという、これまでにない考え方に基づく画像照合アルゴリズムについて発表。信頼性が99.5%と極めて高いこと、知能ロボットなど幅広い応用が期待できる点が評価されました。

 櫻本さんは「3年生の春から1年間このテーマに取り組んできました。実験に失敗して悩んだ時期もありましたが、指導教授の橋本先生や研究室の先輩たちと議論を重ねて改良を繰り返して完成させることができました。研究成果が他大学や企業の人に認められてうれしいです。これからはさらに研究を進めて、国際会議など様々な場で発表していきたい」と語っています。

2012/03/14

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