現代社会学部/芝野淳一准教授 日本教育社会学会第12回奨励賞
現代社会学部の芝野淳一准教授は、9月4日に行われた日本教育社会学会第78回大会で日本教育社会学会第12回奨励賞(論文の部)を受賞しました。日本教育社会学会は1948年に教育社会学の発展と普及を目的に設立し、会員1,400人あまりが所属しています。
受賞の詳細
賞名:日本教育社会学会第12回奨励賞(論文の部)
受賞論文:芝野淳一(2025)「在外教育施設派遣教員のキャリア選択:混合研究法を用いた志望動機と経緯の分析」日本教育社会学会編『教育社会学研究』第116集, pp.207-229.
受賞日等:2026年9月4日 日本教育社会学会第78回大会(於:法政大学)
受賞論文の概要およびコメント
本論文では、在外教育施設に派遣された公立学校教員のキャリア選択について取り上げました。在外教育施設とは、海外で暮らす子どもたちに日本の学校教育に準じた教育を提供する教育機関で、現在、世界各地に全日制の日本人学校が90校、土曜日などに開講される補習授業校が246校あります。こうした施設には、日本の公立小中学校から毎年1,000人ほどの教員が約3年の任期で派遣されています。今回は、派遣経験のある教員へのアンケート調査とインタビュー調査に基づき、かれらがなぜ海外で教鞭を執ることを志望し、どのような経緯をたどって派遣に至ったのかを分析しました。
その結果、教員の志望動機には「受動型」「触発型」「挑戦型」「憧憬型」という複数のパターンがあることがわかりました。一方で、志望を決断する背景には、教職における過重労働やバーンアウト、子育てや親の介護といった家族の事情などがあることが見えてきました。教員は、勤務する学校や地域に留まるドメスティックな存在として捉えられがちです。本論文では、そうした教員が国境を越えて移動するに至る複雑な過程を捉えることで、かれらの越境的なキャリア形成や多様な生き方の一端を描き出せたのではないかと思います。
本研究にご協力いただいた多くの方々に、心より感謝いたします。

