経済学部×刈谷市役所 現地訪問と市職員による特別授業で地域経済とまちづくりを学ぶ

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 経済学部開講科目「データから見た経済(担当教員:塚本高浩)」において、刈谷市役所職員を講師に迎えた特別授業を7月7日に実施しました。

 今回の授業では、学生が事前に年間約750万人の利用者数を誇る刈谷ハイウェイオアシスに公共交通機関を利用して訪問し、現地で観察・調査した内容をもとにレポート課題に取り組んだ上で、刈谷市職員から地域経済、都市公園、行政実務について学びました。統計データの分析、現地訪問、行政職員による講義を組み合わせることで、地域の特徴や課題を多角的に考える実践型の教育活動となりました。

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 事前課題では、最寄駅である名鉄名古屋本線富士松駅から刈谷市コミュニティバス「かりまる」または名鉄バスを利用して刈谷ハイウェイオアシスへ向かい、調査活動を行いました。刈谷ハイウェイオアシスは、伊勢湾岸自動車道の刈谷パーキングエリアと、刈谷市の都市公園である岩ケ池公園が一体となった施設です。高速道路利用者だけでなく一般道路からも利用できる施設として2004年に開設され、観覧車や遊具、飲食・物販、天然温泉などを備えた広域的な集客拠点となっています。学生は訪問の際に、公共交通アクセスの良い点と改善すべき点、施設の魅力や課題、公園部分とパーキングエリア部分が一体的に利用されるための工夫などを利用者目線で考察しました。さらに、ターゲット層やペルソナを設定した上で刈谷ハイウェイオアシスをより良くするための方策を検討しました。

 特別授業では、刈谷市企画政策課の田中純氏、公園緑地課の千種莉央氏、公園整備課の堀場庸介氏、市民課の新美雄基氏が講師を務め、「刈谷市の特徴や課題」「刈谷市の公園事業」「地方公務員の仕事」をテーマに講義を行いました。

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 はじめに田中氏から、人口、財政、産業構造などのデータをもとに、刈谷市の地域特性について説明がありました。刈谷市は名古屋から20km圏に位置し、人口は約15.2万人で愛知県内10位、財政力指数は1.24、財政健全度は全国市町村の中で3位と紹介されました。また、トヨタグループの本社や関連企業が集積していることから、昼間人口が夜間人口を上回る「働く人が多いまち」であることも示され、学生たちは統計データから地域経済の特徴を読み解きました。

 続いて、千種氏と堀場氏から、刈谷ハイウェイオアシスと岩ケ池公園を中心に、刈谷市の公園事業について説明がありました。刈谷ハイウェイオアシスは、伊勢湾岸自動車道の刈谷パーキングエリアと岩ケ池公園が一体となった施設で、高速道路利用者だけでなく一般道路からも利用できる点が特徴です。講義では、民間事業者との連携により、観覧車、飲食・物販施設、天然温泉、デラックストイレなどを備えた魅力的な施設として整備されてきた経緯が紹介されました。

 特に、刈谷ハイウェイオアシスは「経由地から目的地へ」という考え方のもと、単なる休憩施設ではなく、地域住民や来訪者が長く滞在できる拠点として整備されてきました。講義では、民間活力の導入により、イベントの開催、安価な料金での遊具利用、公園の適切な管理運営などが実現し、地域経済の活性化や刈谷市の魅力発信にもつながっていることが説明されました。

 また、岩ケ池公園の利用者アンケート結果として、利用者の8割以上が刈谷市外から訪れていること、交通手段では自家用車利用が9割を占める一方で、公共交通機関での利用は少ないことなども示されました。学生たちは、事前に公共交通機関で実際に現地を訪問していたため、自家用車利用者にとっての利便性だけでなく、バスの本数、最終便、乗り継ぎ、案内表示、徒歩動線など、公共交通アクセスの課題についても具体的に考えることができました。

 さらに、岩ケ池公園の将来構想として、「自然の中でPLAY&STAY〔遊ぶ・泊まる・体験する〕」をテーマに、宿泊・滞在、森を生かしたアクティビティ、池の周遊、ファミリー向け施設、地域交流などを視野に入れた整備方針が紹介されました。学生たちは、現地で感じた施設の魅力や改善点を、行政が進める将来構想や公園づくりの考え方と照らし合わせながら理解を深めました。

 最後に本学の卒業生でもある新美氏から、地方公務員の仕事について説明がありました。地方公務員は「全体の奉仕者」として公共の利益のために勤務し、産業振興、福祉、防災、子育て支援、道路・公園、観光、教育、まちづくりなど、市民の暮らしを幅広く支える役割を担っています。講義では、市民課における住民票・戸籍・マイナンバーカード関連業務のほか、職員自らのアイデアを形にして市民サービスの向上につなげる事例も紹介されました。

 講義後に設けられた質疑応答の時間には、刈谷ハイウェイオアシスの歴史的経緯や市の政策の立案プロセス、市職員の方が公務員を志望したきっかけ等、多岐にわたる質問が寄せられました。

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 今回の取り組みを通じて、学生たちは、統計データを読むだけでなく、現地を訪れて利用者の視点から課題を発見し、行政職員から政策や事業の背景を学ぶことで、地域経済、公共交通、官民連携、都市公園、地方自治体の役割について立体的に考える機会を得ました。教室での学びと現地での体験、そして行政実務の知見を結び付けることで、「データから地域を読み解く」ことの重要性を実感する授業となりました。

特別授業の際にご来学いただいた刈谷市職員の皆様(所属順)

 ・企画政策課 主査 田中純 氏

 ・人事課 人事管理監兼人事課長 塚本吉郎 氏

 ・人事課 主任主査 紀村由梨 氏

 ・市民課 主任主査 新美雄基 氏

 ・公園緑地課 主事 千種莉央 氏

 ・公園整備課 係長 堀場庸介 氏

学生の声

 ・事前の課題では施設の利用面を中心に見ていましたが、今回の講義を通じて、刈谷ハイウェイオアシスが単なる観光施設ではなく、高速道路と一般道を結ぶ地域拠点として整備されていることが分かり、見方が広がりました。

 ・刈谷ハイウェイオアシスに実際に行っただけでなく、その魅力を作ってきた方々の考えを聞くことができ、とても勉強になりました。

 ・実際に刈谷ハイウェイオアシスに行っていたので、刈谷市についての話に入り込みやすく、刈谷の歴史から現在の取り組みまで知ることができました。

 ・訪問で疑問に思ったことの答え合わせができたり、現地では気づかなかったことを知ることができたりして、学びが深まりました。

 ・普段何気なく利用している施設の背景には、作った方々の思いや意図があることを、市役所の職員の方から直接聞くことができて面白かったです。

 ・統計学やデータ分析を用いて政策を考えていることが分かり、データから政策を考えることの重要性を感じました。

 ・市の職員が市民の意見を直接聞きながら、公園をより良くするために改善を続けていることが印象に残りました。分野ごとに課題を整理し、それぞれに合った改善を進めている点が面白いと感じました。

・刈谷市の経済基盤や財政力が、公園づくりや市民サービスに生かされていることが分かりました。地域経済の強さが、市民の暮らしやすさにつながっていることを理解できました。

 ・刈谷市の公園事業の経緯や苦戦した点、効果のあった取り組みを知ることができ、刈谷ハイウェイオアシスにもう一度足を運んでみたいと思いました。

2026/08/05

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