中京大学×豊田自動織機 メーカーでの働き方とは
教養教育研究院の菊池美由紀准教授は5月13日、自身が担当する「キャリアデザイン論」において、中部経済連合会によるキャリア教育共創プログラム※の一環で特別講師を招いた講義を実施しました。今回は株式会社豊田自動織機調達統括センター商品調達部の筒木勇希氏を講師として招き、「メーカーでの働き方-私のキャリアと海外勤務について-」をテーマに講演しました。
講師を務めた筒木勇希氏
講義の前半では、トヨタグループの源流企業である同社の紹介に加え、筒木氏が10年間歩んできた「調達」の仕事について解説しました。
メーカーの製品原価において、外部から購入する資材や部品が占める重みを説明し、「調達部は、購入品の『購入先』、『価格』の決定という重大な責務を負っており、会社の利益に直結する戦略的な役割を担っています。単に安く買うだけでなく、仕入先様との『共存共栄』を大切に、長期的に安定した協力体制を築くことが何よりの使命」と語りました。また、近年の地政学リスクやサステナビリティへの対応など、現代の調達業務が企業の命運を握る高度な領域になっている現状が伝えられました。
後半は、米国での海外研修の経験を語りました。筒木氏は「これまで留学経験もなく入社時は英語力に不安もあった」と明かしたうえで、実際に現地で直面したコミュニケーションや価値観の壁をどう乗り越えたかを話しました。現地の若手スタッフに対し、トヨタ生産方式に基づいた改善提案を行い、大きな成果に繋げたエピソードを紹介。「異文化の中で働く際に必要なのは、語学力そのものよりも、身振り手振りを交えてでも伝えようとする姿勢や、論理的な思考、そして相手を尊重する人間力だった」と強調しました。
最後に、就職活動を控える学生に向けて「人口減少やAIの台頭が進むこれからの時代、世界を舞台に『人間にしか出せない価値』を発揮していく必要がある。学生時代は英語や多様な文化体験から逃げず、異なる価値観に触れる機会を大切にしてほしい」とエールを送りました。
※キャリア教育共創プログラム
産学共創によるキャリア教育(人材育成)の実践策として、中部経済連合会と連携し、企業から大学の講義へ講師派遣等を行うプログラム