教養教育研究院/世界的琵琶奏者、涂善祥氏の中国琵琶に関する講演会を開催
教養教育研究院第二外国語系列中国語教室は11月26日、ヤマテホール(名古屋キャンパスセンタービル2階)で、世界的な琵琶奏者・涂善祥(と・ぜんしょう)先生をお迎えし、「中国琵琶と世界音楽の対話」と題する学術講演会を開催しました。
涂先生は中国・江西省のご出身で、1989年に来日されました。奈良薬師寺玄奘三蔵院伽藍落慶法要や唐招提寺金堂伽藍落慶法要における奉納演奏をはじめ、プラハ・フィルハーモニー管弦楽団、ロシア国立交響楽団、ベルリン室内交響楽団、マルタ国立交響楽団など、国内外の著名な楽団との共演を重ねてこられました。また、「愛・地球博」では中国音楽顧問を務められ、阪神淡路大震災、東日本大震災の復興支援チャリティーコンサートにも積極的に取り組まれるなど、社会貢献活動にも力を注がれています。
「音楽に国境はない」と語る涂先生は、日本留学時代の思い出を交えながら、琵琶の魅力や自身の音楽観について熱く語られました。講演では「シルクロード」「さくら変奏曲」「白帝城」「滕王閣」など、幅広いレパートリーを披露され、会場は深い感動に包まれました。
「白帝城」では、学生との掛け合いによる演奏が行われ、最後には参加者全員で「ふるさと」を合唱するなど、音楽を通じた心温まる交流の場となりました。
参加した学生は「動画で聞くと、綺麗だなあと思うだけですが、実際の演奏を見ると、細かい音の調整や指使いなどに圧倒されました。やっぱり実際に見ると全然違いますね。 『シルクロード』の曲からは、つややかさや滑らかさを感じました」と実演ならではの迫力や魅力を実感した様子でした。

