工学部/橋本学教授 戦略的研究事業プロジェクトの研究成果について特別招待講演

 工学部橋本学教授は、6月12日、中京大学・戦略的研究事業「人間・AIロボット共進化プロジェクト」の研究成果について、横浜で開催された画像センシング展2025イメージングセミナーにて、特別招待講演をおこないました。

 演題は、「続・ロボットはなぜお茶を持ってきてくれないのか ~大規模AI時代の課題と自律ロボット実現に向けた研究例~」。人間の言葉を理解し、人間のように振る舞うロボットの実現が期待される中で、解くべき課題を整理するとともに、最新の大規模AI技術を駆使した研究事例が紹介されました。講演では、ChatGPTなど生成AIの間違いを自ら修正する新型ロボットや、人間に替わってロボットプログラムを作るAIなどの最新技術が説明され、多くの来場者の注目を集めました。

 このプロジェクトは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)およびJST科研費プロジェクトをベースとした先進的なAIロボット研究に関するものです。

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【橋本教授の談話】

 本プロジェクトは、本学の戦略的研究事業に指定していただき、さらに、先端共同研究機構(機構長:來田享子教授)の強力なご支援のもとで遂行中であり、今回は、現時点の最新成果を一般公開しました。講演終了後には、多くの参加者から産学連携の打診をいただくなど、本技術への期待の高さをあらためて実感しました。本研究を支援してくださっているすべての皆様に、厚くお礼申し上げます。

 当初は、ロボット動作の高度化が主目的でした。しかし、ここ数年の予想以上のAIの進展によって、人間を超えるAI(超知能)が現実味を帯び、世界全体が大きく変わりつつある中で、このプロジェクトも新たなフェーズを迎えており、これからはフィジカルAI(※)への取り組みが不可欠になっています。将来の確実な人口減少への対応として、研究目標を上方修正し、「人間を越えるAIロボット」の実現を目指していきたいと思います。

※フィジカルAI: 現実世界の物理的な環境を理解し、適切な行動を生み出すAI(人工知能)、およびこれを搭載したロボット等のシステム

2025/06/19

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