第35回全日本アルティメット選手権大会 男女ともに準優勝のアルティメット部にインタビュー
第35回全日本アルティメット選手権大会で男女ともに準優勝という結果を残したアルティメット部の男子副キャプテン松葉潤選手(スポーツ科学部3年)、女子キャプテン河栁歩里選手(スポーツ科学部4年)、成宮宏俊監督に、12月18日に学生広報スタッフ「ライト」が選手権大会の振り返りやチームについてインタビューを行いました。
松葉潤選手(スポーツ科学部3年)
―松葉選手が思うアルティメットの魅力について教えてください。
松葉:競技の特性として走る、投げる、跳ぶといった運動の3要素がすべて含まれている究極のスポーツだと思っていて、ダイナミックな動きに魅力を感じます。アルティメットでは「Sprite of the Game」という考え方でスポーツマンシップや精神面も鍛えられると思います。
―アルティメットを始めたきっかけを教えてください。
松葉:何か大学で新しいスポーツができないか探していた時に、いろいろあるスポーツの中から実績などを見てアルティメットに一番魅力を感じたことがきっかけです。
―自身がアルティメットを通して成長したと感じることはありますか。
松葉:副キャプテンという立場で周りのことも考えながら動いたり、広い視野を持って活動することや、感情的にならずに常に冷静に物事を判断することですね。
―チームの強みは何だと思いますか。
松葉:マンツーマンのオフェンスとディフェンスができること、スポーツ科学部があることでトレーナー陣が充実していること、今年度からアナリストスタッフもいることで個々の能力だけでなくて分析面を活かしたアルティメットができることですね。
―選手権大会に向けての活動などで大変だったことや、チームの課題だったことはありますか。
松葉:チームとしてゾーンディフェンスへの課題が多く、それに対しての練習を積んできたのですが、結果的にうまく打開することができずに悔しい思いをしました。
―選手権大会を通してチームが成長したと感じるものはありますか。
松葉:技術はもちろんなのですが、優勝に向けての個人の意識や強い気持ちを持って練習をすることができていたのが良かったと思います。
―普段の練習でチームが力を入れていることや意識していることはありますか。
松葉:やっぱり妥協しないことですね。ちょっとしたことも妥協せずに取り組んできたことが準優勝に繋がったと思います。
―チーム内の関係を良好にするためにチーム全体で意識していることはありますか。
松葉:はっきりした上下関係がなく、学年関係なく仲良く練習ができることで自分の意見をはっきり言えるというところに生きていると思います。
―来年度のチームの目標を教えてください。
松葉:僕自身が2度インカレ準優勝を経験しているので、チームを優勝に導きたいと思います。優勝という目標を掲げているので、チームの強みであるマンツーマンをより強化して大会に臨みたいと思います。
河柳歩里選手(スポーツ科学部4年)
―アルティメットを始めたきっかけを教えてください。
河柳:フライングディスクを使った競技は今までやったことが無くて、プレーを見てかっこいいと思い、体験入部でプレーをしたら楽しくて、アルティメットを追求したいと思って始めました。アルティメットの魅力は未経験でも誰でも楽しめることだと思います。
―自身がアルティメットを通して成長したと感じることはありますか。
河柳:色々な地区や大会を通して、多くの人と出会ってレベルの高い人たちから技術などを学び、一つのことに対して追求し続ける気持ちを得ることができました。プレー以外ではコミュニケーションを取ることについて成長したと思います。
―チームの強みは何だと思いますか。
河柳:一番は楽しみながらプレーをしていることだと思います。本戦も5日間ずっと楽しくて、練習などで大変なこともあったのですが、今までで一番楽しい5日間だったとチームみんなが言っていて、表彰の時にも一番楽しくできていたと言っていただけて嬉しかったです。
―選手権大会に向けての活動などで大変だったことや、チームの課題だったことはありますか。
河柳:同期の人数が多くて、キャプテンとして一人一人の意見や考え方を尊重しながらも、後輩との縦の繋がりも大切にして活動していくということが大変でした。プレーの面ではディフェンス力に1年間力を入れてきて、チーム力も練習や試合に対するモチベーションを上げながら、チームのために全員が頑張れるような雰囲気を作ることを頑張ってきました。
―選手権大会を通してチームが成長したと感じるものはありますか。
河柳:一番は楽しんでやるというところで、技術や基礎的な能力が備わってこそ本当の意味で楽しんでプレーができるというのを追求してきていて、1年間を通して楽しんでできたことが成長だと思います。
―普段の練習でチームが力を入れていることや意識していることはありますか。
河柳:コミュニケーションをよく取ることです。練習中にも何かあれば話し合って解決するようにしています。
―チーム内の関係を良好にするためにチーム全体で意識していることはありますか。
河柳:練習中以外のところでもみんなでご飯に行くなど、プレーに関係ないところでも関わることが多くて、後輩ともそのような交流をとることやコミュニケーションを取ることを意識していました。
―来年度のチームの目標を教えてください。
河柳:日本一になることです。
成宮宏俊監督
―チームの育成方針について教えてください。
成宮:技術などに関してのアドバイスはしますが、自分たちで練習メニューや作戦を考えてもらって、やらされるのではなく自分たちでやるということを大事にしています。大会前の練習なども自分たちで考えてもらって、足りないところに関してはキャプテンを通じてアドバイスをする形をとっています。
―チーム内の関係を良好にするために監督という立場で意識していることはありますか。
成宮:4年生と下級生の橋渡しになれば良いなと思い、選手たちと話をしてみたり冗談を言ってみたりしています。
―準優勝することができた要因は何だと思いますか。
成宮:男子も女子も夏休みの時などにはメインの練習が終わった後にも残って自主練習をしていて、そういうところでも力がついたのだと思います。勝ちたいという気持ちが強かったというのも要因だと思います。
―選手権大会に向けてチームの課題だったことはありますか。
成宮:女子に関しては決勝の相手だった日本体育大学に練習試合も含めて勝てていなかったので、勝ち方を体感できずに決勝の試合が行われたことが引っ掛かりましたね。技術面に関しては良かったと思います。
―チームの強みは何だと思いますか。
成宮:個人の技術はかなり高いと思います。練習で上手くいかなかったフォーメーションなどが出てきた時とかは長い時間かけて話しあっていて、それが強くなった要因だと思います。OBやOGが来てアドバイスをしてくれることも多いので、その力も強いと思います。
―大会を通してチームが成長したと思うことはありますか。
成宮:新チームが始まったころと比べたら非常にスキルは高くなったと思いますし、勝とうとするモチベーションも強くなって非常に良いレベルになったと思います。
―今後のチームの目標は何ですか。
成宮:今年こそ男女で優勝を目指したいと思います。国際試合やナショナルチームの選手にもたくさん受かってくれると嬉しいなと思います。
―成宮監督が思うアルティメットの魅力について教えてください。
成宮:やっぱり自分たちで新しいものを作っていくことができるのが魅力だと思います。新入生にも今までやってきたスポーツで身に付けたものをアルティメットで試していただきたいと思います。
今回のインタビューを通して、アルティメットという競技に対して心から楽しみ、真剣に取り組んでいる選手たちの姿が印象に残りました。男女ともに準優勝という結果を残したアルティメット部の今後の活躍に期待が寄せられます。
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取材:学生広報スタッフ「ライト」
文:現代社会学部3年 園田真那斗
写真:経営学部3年 大石和佳奈