工学研究科/村上尚生さん
IEEE Nagoya Section Excellent Student Award を受賞

 工学研究科修士1年の村上尚生さん(指導教員:橋本学教授、橋本・秋月連携グループ所属)は4月1日、IEEE Nagoya SectionのExcellent Student Awardを受賞しました。IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)は、アメリカ合衆国に本部を置く工学を専門とする世界最大規模の学会であり、IEEE Nagoya Sectionは、同学会が世界中に持つ支部の一つです。今回のExcellent Student Awardは、優れた研究をおこなった学生に対して与えられる賞です。

 村上さんは、工学部在籍時から、画像処理を用いて不良品を検出する外観検査の研究に取り組んでおり、特に機械学習のための不良品画像生成について研究しています。製造現場では、良品画像は大量に入手できるが、不良品の画像はほとんど入手できず、機械学習に用いる高品質な不良品画像が不足しているという基本問題があります。これに対し、統計解析手法の一種である主成分分析で求めた固有空間上で新たな不良品データの生成をおこなうことによって、欠陥と対象物の境界がきわめて自然な画像の生成に成功しました。関連発表として、国内シンポジウム3件の成果があり、本賞は一連の活動と成果が認められたものです。

コメント
村上尚生さん

 これまで一生懸命に取り組んだ研究活動が、非常に著名な学会から認められ、名誉ある賞をいただけたことを光栄に思っています。今回の受賞は、日ごろから手厚くご指導くださった橋本学教授や、合同ゼミにてご助言くださった秋月秀一講師、研究室の先輩方のおかげです。現在取り組んでいる修士研究では、学部時代以上に真摯に研究活動に向き合い、国際的に活躍できる人材になるべく、ベストを尽くしたいと思います。

橋本学教授

 当研究室では、ここ数年、さまざまな分野への高度AI技術の応用研究を進めていますが、村上君が受賞した「異常検知」技術は、特に注力している分野です。IEEEは工学分野ではきわめて著名な学会であり、その中で、Excellent Student Awardすなわち、優秀な学生としての表彰を受けたことについては、指導教授として、また工学研究科長としても誇りに思っています。AI分野は世界中が競争している厳しい分野なので、これに慢心せず、さらに成長を続けていただきたいと期待しています。

広報用写真(橋本研M1村上_IEEE Nagoya Section Excellent student Award).jpg

2024/04/24

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