経営学部/濱田知美ゼミ ヨシ繊維事業の連携開始
経営学部の濱田知美ゼミは、ヨシ※1を活用した事業連携を日本新聞インキ株式会社及び飛騨市と開始しました。
※1 川辺に自生するイネ科の多年草で、昔から茅葺の屋根材やよしず等の日除け材、燃料として活用されてきました。また、ヨシは光合成をする際に水中の窒素やリンを吸収し水質浄化の作用がありますが、毎年刈り取りを行わないと、水質の悪化、生物多様性の減少につながります。
出典:一般社団法人ヨシオープンイノベーション協議会HP
飛騨市では、ヨシの繁殖により池ケ原湿原の生態系が崩れることを防ぐため、地域の方がヨシ刈りを行ってきましたが、ヨシを活用する事業がなく、これまで大量のヨシを廃棄していました。
出典:日本新聞インキ株式会社資料
一方で、日本新聞インキ株式会社は、新聞紙印刷用のインキの製造・販売事業を行う企業であり、環境に配慮し、社会の役に立つ事業を行いたいという思いから、池ケ原湿原自然保護センター、飛騨市、日本新聞インキ株式会社の3者が連携し、刈り取ったヨシを商品化することで、市内の未利用資源の活用による地域経済循環の創出と二酸化炭素排出抑制を目指す「池ケ原湿原ヨシ活用プロジェクト」がスタートしました。
同社はヨシからできる繊維を使用し、タオルやTシャツなど様々な商品を展開しており、濱田ゼミはこれらの商品の販路拡大に取り組みます。
出典:日本新聞インキ株式会社資料
なお、今回の連携は本学の卒業生がヨシ繊維事業を記事で取り上げていた毎日新聞社の関連企業に勤めていたことから、母校の学生が本事業に関わることで、新たな価値創造につながるのではないかと本学に相談いただいたことがきっかけでスタートしました。
説明会の様子
日本新聞インキ株式会社、飛騨市、毎日新聞社による本事業に関する説明会が、6月23日、名古屋キャンパスにて開催されました。学生たちは価格帯などの確認を行い、早速、販路拡大のイメージを膨らませていました。
学生たちは、8月21日、22日に飛騨市で実際にヨシ刈りを体験することで地域が抱える課題への理解を深め、原材料の調達から製造過程体験を経て販路拡大の準備を進める予定です。