本学の学生が中部地区大学生訪中団団員として中国の北京と西安を視察
11月4日から9日までの6日間、本学の学生が中部地区大学生訪中団団員として中国の北京と西安を訪問しました。この訪中は中華人民共和国在名古屋総領事館が主催しており、日本の中部地区の大学生が中国の文化・観光及び大学生との交流を通じて中国に対する理解を深めることを目的としています。本学からは7人の学生が選抜され、団全体では5大学から合わせて32人が参加しました。
渡航一週間前の10月27日には、中華人民共和国在名古屋総領事館にて壮行会が開かれました。総領事の楊(やん)さんは「西安はかつて長安として日本の遣唐使が訪れていた地であり、日本と友好の深い都市である。今回の訪中では、千年の時を越え遣"中"使となるよう励んでほしい。」と述べ、訪中団を激励しました。
6日間の訪中では主に現地学生との異文化交流、世界遺産見学、文化体験を行いました。
異文化交流では北京大学と西安外国語大学を訪れ、現地の大学生とキャリアプランやジェンダー、人工知能について意見交換が実施されました。議論は日本語、中国語、英語を交えて行われ、議論の合間には両国の若者の間で流行っている漫画やSNSの話題になるなど盛り上がりを見せました。
世界遺産見学では、故宮(旧称:紫禁城)や頤和園、兵馬俑坑を訪れました。中でも秦の始皇帝の墓とともに造られた兵馬俑坑の歴史は多くの団員を圧倒させました。兵馬俑坑とは中国統一を果たした始皇帝が、その権力を永遠に誇示できるよう従事していた兵士や馬に似せた俑(副葬品の人形)を坑(地に掘ったあな)に埋めたものです。当時は君主が亡くなった際に君主の安泰を願い近臣者を生きたまま埋めるという習慣がありました。しかし始皇帝はそれまでの秦の習慣に反対し、代替物として俑を埋葬したということをガイドの説明から学びました。現在は、2000体以上が発掘されていますが、全体では約8000体存在するとされており、これほどの規模で始皇帝の墓が建設されたことは彼の功績の偉大さを感じさせました。
文化体験では、西安のシンボルである大唐不夜城にて漢服体験が行われました。大唐不夜城とは、唐代建築を模した商業施設エリアであり、周辺にある大通りは歩行者天国となっているため多くの人で賑わいを見せていました。そこで団員らは、漢民族の衣装である漢服に着替え、大通りを散策し古都の雰囲気を体感しました。同じ漢服でも、素材や色合い、デザインは一つ一つ異なっており、彼らは各々好みの衣装を選び、衣装に合った当時の髪型やメイクを施し異文化体験を楽しみました。
約一週間の滞在を通して団員らは、渡航前と後で中国への印象が変化したと話します。団員の一人は「自らの経験を周りの人へ発信し中国の魅力を広めたい。そしてもっと多くの人に中国を訪れてみてほしい。」と自分の目で中国を見ることへの思いを語りました。今後は、遣"中"使として帰国した彼らを筆頭に日中の関係をさらに深めていくことを期待しています。
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取材:学生広報スタッフ「ライト」
文・写真:手嶋 美月(国際学部4年)