硬式野球部 全日本大学野球選手権で味わった悔しさを秋の神宮へ
7月10日、学生広報スタッフ「ライト」の4名が硬式野球部への取材のため硬式野球部のグラウンドを訪れました。
現在のチームは、6月10日から16日にかけて行われていた、全日本大学野球選手権大会で42年ぶりにベスト8という快挙を成し遂げた非常に結束力と負けん気が強いチームです。
今回は、硬式野球部を率いる半田卓也監督と主将の桑原大紀選手、投手の安藤利玖選手に全日本選手権の振り返りと今後の目標をお伺いしました。
半田卓也監督
全日本大学野球選手権に6年ぶりの挑戦となった半田監督に心境を伺ったところ、「現在、在籍している選手が大学に入ってから全国の舞台に立つことが初めてだったこともあり、緊張で固くなってしまうかなと思っていたので、とにかく自分たちが持っている力を出せるような雰囲気作りを心掛け、大会に臨みました。」と述べました。
今年のスローガンは『鰯』で、「鰯の群れのようにチームで一枚岩となって戦っていく」ことを目標にスタートした中京大学硬式野球部。そんなチームに全日本以前と以降で変化があったのかを問うと、「試合を重ねるごとに結束力は強くなっていったが、準々決勝で優勝した青山学院さんに負けてしまいました。しかし、日本一のチームと戦えたことで日本一とはどういうものなのかがイメージできるようになってきました。」と語りました。また、これまでも『日本一を目指す』とは言っていましたが日本一がどういうものなのかを体感し、『日本一』というものがより鮮明に見えたようです。
半田監督は「全日本の舞台を経験したことで非常に良いチームになってきており『群れがより大きなものになりつつある』」と述べました。
今後の意気込みについては、「春季リーグを優勝して、追われる立場となった今、現状維持では勝てないと思います。秋季リーグでの優勝と再び神宮で戦い、日本一を果たすために、個々の能力とチーム力のレベルアップを徹底的に行なっていきます。」と決意を語りました。
桑原大紀主将
中京大学硬式野球部の主将としてチームを引っ張る桑原選手。ポジションはセカンド。勝負強いバッティングが強みの選手です。
全日本を振り返った感想を聞くと、「全員が全日本大学野球選手権の舞台を初めて経験し、最初は緊張しましたが、すぐに自分たちの野球をすることができました。準々決勝の青山学院戦でも自分たちの力を出すことによって終盤までリードするなど、互角の戦いをすることができました。」と述べました。
リーグ戦開幕前には、勝てない試合が続いた時期があったそうで、その時に主将としてどのようなことをお話されたのかを尋ねると、「私たちには『一喜一憂しない』といったテーマがあり、負けている試合ほどチームが忘れがちになることを意識して常にそのテーマを伝え鼓舞していました。波をつくらないチーム作りを徹底的に行ないました」と語りました。
全日本で日本一をとった青山学院大学との試合を経験し、「同じ大学生ではあるものの体の大きさやスイングの力強さなどに差があり、日本一のチームを体感したことにより、まだまだレベルアップが必要だということがわかりました」と述べ、秋季リーグに向けて体作りの面から頑張っていますと力強く語りました。
秋のリーグを終えるまで主将としてチームを引っ張る桑原選手。悲願の神宮での日本一に向けて、『鰯』のように一丸となったチームを作り上げていくようです。
安藤利玖投手
コントロールの良さと球の強さ、変化球とストレートを駆使して打者を打ち取る安藤投手。実は、怪我で手術を受け、大学2年生から大学3年生の丸2年間、学生コーチを務めていました。大学4年生になって選手として復帰し、今回の全日本大学野球選手権に見事、出場を果たした選手です。
復帰前、学生コーチのままで硬式野球部に居続けるか、選手として復帰するか非常に迷ったそうですが、親の「中京の伝統あるユニフォームを着た姿が見たい」といった言葉に心が動き、復帰を決断。球速は怪我前よりも上がり、今回の全日本大学野球選手権ベスト8の立役者の一人として大活躍しました。
そんな苦しい経験を乗り越えた安藤投手に大会を終えての感想を尋ねたところ、「全日本を終えて身に染みて感じるのは、ここまで来られたのは周りの人の支えがあったからです。」と感謝の気持ちを述べました。
侍ジャパン大学代表に選出された髙木快大投手についての関係性をお聞きすると、「僕(安藤投手)が緊張している時に髙木がちょっかいを出してくれるおかげで緊張がほぐれ、後輩だけど頼ることが結構あります。」と語り、先発の2枚看板である二人はお互いに頼り合う良い関係を築いているとのことでした。
9月から始まる秋のリーグ戦に向けては、「秋もしっかりと投げられるように、コンディショニングを整えて日本一を掴み取ることを目標にしたいです。」と語りました。
苦しい時期を乗り越え、強い覚悟で戦っているとおっしゃっていた安藤投手。髙木投手との2枚看板で春に成し得なかった日本一の栄光を掴みとれるのか、注目です。
取材 学生広報スタッフ「ライト」
文・インタビュー・撮影
齋藤藍実 (スポーツ科学部3年)
酒井梨奈 (総合政策学部3年)
谷川莉菜 (スポーツ科学部3年)
森岡奈未 (文学部2年)
編集・構成
酒井梨奈 (総合政策学部3年)
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