経済学部中山惠子ゼミ トランスコスモス財団研究発表会を開催 サステナブルファッションをテーマに発表

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 中山ゼミは公益財団法人トランスコスモス財団から助成金をいただき、「サステナブルファッション」をテーマに研究を行いました。2月22日に研究発表会を開催し、トランスコスモス財団の名倉様、宮腰様、西嶋様から講評をいただきました。

学生報告

 私たちはファッション業界がもたらす環境負荷を減らすことを目的とし、衣服のライフサイクルを生産、消費、廃棄の3つに分け、それぞれのグループごとに研究を行いました。

 生産班では、縫製時に発生する残布の大量廃棄に着目し、廃棄される残布を有効利用できないかについて考えました。研究を進めていく中で、ワークショップの開催だけでは規模が小さく、公立学校との連携も難しいという問題に直面しました。そこで、特別支援学校に縫製の授業があり、公立学校と比較すると導入しやすいという点に着目しました。そして、特別支援学校に残布を提供し、完成品を企業にノベルティとして利用していただくことを提案しました。

 消費班では、環境に配慮した服に注目して研究を進めました。環境に配慮した服は従来の服に比べて、生産時に発生するTシャツ1枚に消費する水の量やCO2の排出量の削減をすることが出来ます。しかし、この服は値段が高いという問題点があります。そこで多くの人がこの服を買ってもらえるように、服の下取りサービスを提案しました。研究を通して効果の検証を具体的な数字を使って表現することの難しさを痛感しました。

 廃棄班では、消費者がリユース・リサイクルよりも廃棄を選ぶ理由として、手間や労力、費用等がかからないとする現状から、リユース・リサイクルを選択してもらえる環境づくりを課題に選定しました。そこで、リサイクル率の高い福岡県大木町に取材を行った結果、住民の理解を得ることが重要であるとわかりました。そこで大木町とは違い、人口の多い都市でも住民の理解を得るための施策を考えました。そして大木町を参考にモデル地区を設定し、地区での取組の成果を自治体公式LINEアカウントで情報発信することを提言しました。

 この研究を通して、全員が同じ目標に向かって物事を進めていく難しさを学びました。情報共有がうまくできず、どこまで進んでいるのか、今後どのように取り組むべきかなどがスムーズに伝わらず、なかなか議論が進みませんでした。また、当事者意識が薄まり一部の人へ負担がかかってしまったこともありました。研究を通して全員が自主的に行動し、チーム間での情報共有や責任感を持つことの必要性を再認識しました。人任せにせず自分で考え、素早く行動する力は社会人となってからも必要となってきます。この経験を生かし、あらゆる視点から物事を考え、さらに成長できるよう行動していきます。

 最後となりますが、トランスコスモス財団をはじめ、研究を進めるにあたり支えていただいた皆さまにゼミ生一同感謝を申し上げます。

2024/03/05

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