中京大学公開講座 経済・経営シリーズ第87回
酵素(微生物)の持つ無限の可能性
~循環型社会実現へ向けて~

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 梅村学園創立100周年記念中京大学公開講座経済・経営シリーズ第87回(中部経済同友会共催)が11月14日、名古屋キャンパス清明ホールで開催されました。「酵素(微生物)の持つ無限の可能性~循環型社会実現へ向けて~」をテーマに、中部経済同友会代表幹事で、天野エンザイム株式会社代表取締役社長の天野源之氏を講師に迎え、約170人が聴講しました。

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微生物の働きについて語る天野氏

 天野氏は、発酵と腐敗の違いについて、納豆とみかんを例に挙げて「微生物にとって同じことをしても、人間にとって都合の良いことは"発酵"、良くないことは"腐敗"と言っています」と微生物の働きを分かりやすく伝えました。そのうえで「天野エンザイムの研究開発の使命は、新酵素(新微生物)の発見です。日本には湿度があり、微生物資源大国です。味噌、醤油、酒など、日本の食文化を支えているのは、麹菌。海外にも麹菌はありますが、日本の麹菌は、カビ毒を発生させないのです。麹菌は、日本のGDPの1%に関与しています」と解説しました。その後経営方針に話が及ぶと、天野氏は「企業が生き残るためには、戦わない領域を決めること、事業領域選択が重要です。グローバル、ニッチな分野でスペシャリティを目指すことを意識しています」と話しました。最後に「AMANO WAY」として「正しい仕事を追求、年輪経営、社員のウェルビーイング」を伝えました。

2023/11/15

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