2788人が新たなステージへ 2021年度卒業式
中京大学の2021年度卒業式が3月19日、名古屋国際会議場(センチュリーホール)で行われ、学部生2718人、大学院生70人が、卒業という新たな門出を迎えました。
昨年度に引き続き、対面での卒業式を行った本年度も混雑緩和のため三部制で実施し、保護者や来賓のため、webでのライブ配信も行われました。
厳かな雰囲気で始まった式典では、大学院、学部各代表学生への卒業証書の授与や、学業や課外活動などで優秀な成績を修めた学生への各賞が贈られました。
梅村清英学長は、ウクライナ情勢や新型コロナウイルスの流行、地球環境問題など、社会が極めて困難な問題に直面しているとして、「歴史に学びつつ、その一方で既存の枠組みにとらわれずに大胆に発想し、実行に移していく。今求められているのは、そうした力です」と伝えたうえで、「本学を巣立っていく皆さんの、若く柔軟な感性に大いに期待したいと考えます」とエールを送りました。
式辞をうけ、各部では卒業生の代表がそれぞれ大学生活への想いと感謝を込めた謝辞が述べられました。
式典終了後、スポーツ科学部卒業のショートトラックスピードスケート吉永一貴選手と競泳のアルーアダウィ イサ選手がそれぞれメディア取材に対応し、学生生活を振り返るとともにこれからの意気込みを語りました。
オマーン代表として東京五輪に出場したイサ選手は「コロナ禍で帰国できないため不安もありましたが、気にかけてくれた同級生の存在が支えになりました」と思い出を語りました。また、4年間で3秒近くタイムを縮めたイサ選手は恵まれた環境で水泳に取り組めたことに感謝するとともに、「中京大学大学院に進学し、さらに水泳を究めてパリ五輪をめざします!」と力強く話しました。
また、北京五輪に出場した吉永選手は、内容が濃く、充実した学生生活だったからこそあっという間に感じたのか「ほんのちょっと前に、入学式だった気がします」とユーモアを交えて語りました。また、北京五輪での結果を振り返って「次のオリンピックでは金メダルを取って、応援してくれる人に恩返しをしたい」と意気込みました。
取材陣からの質問を受ける吉永選手(左)とイサ選手 |
新型コロナウイルス感染防止の注意態勢のもと執り行われた式典でしたが、卒業生は新たな門出を友人や恩師と共に過ごせる喜びを改めて感じている様子でした。
-卒業式・各部での学生代表謝辞- ※一部抜粋
第一部代表・岩嵜光希さん(文学部)
3年生の春学期、授業はオンラインになり、ゼミの仲間との初対面はパソコン上となりました。一人パソコンに向かって受講し、課題をこなす日々に孤独を感じることも多々ありました。そんな時、救いになったのは友人、先生や職員の皆様、そして家族の存在でした。直接は会えなくとも励ましあった友人たち、初めてのオンライン授業で戸惑う私たちをサポートしてくださった先生や職員の皆様、そして一人暮らしをする私にこまめに連絡をくれた家族、多くの方々のおかげで、日々を乗り越えることができました。この経験を通して、人とのつながりの大切さや、いつも何事もなく生活できていた日常は当たり前ではなかったのだということを、身をもって実感しました。
第二部代表・佐々木麻友さん(現代社会学部)
特に力を入れたのはゼミ活動でした。週1回の講義以外でも、研究室に足を運び、週末には学外の活動に出かけていく日々でした。農育から国際協力、町おこしのプロジェクトなど、活動の内容は多岐にわたり、4年間で多くの活動に参加し、たくさんの人と出会いました。分野や年齢を問わず多くの物事に触れたことで、興味の幅が広がり、さらに私自身の感性が研がれました。また、学生同士で新しい活動を始めた際には、ゼミを通して人とのつながりの大切さを改めて感じました。「学生だからなんでも経験してみろ」という言葉で励まし、数えきれないほどの経験の場を与えてくださった先生には大変感謝しています。
第三部代表・鈴木智貴さん(法学部)
「学問する」ということは、活力に満ち溢れ、知的な緊張をもたらすものだと考えます。時には覚えるべき専門知識の多さや研究の大変さに戸惑うこともありましたが、いつも周りには親身にご指導くださる先生方や励ましあい、共に頑張る友人たちがいました。講義の内容を事細かくメモを取り、わからない点があった場合は講義終了後、先生に納得のいくまで質問をさせていただくことも多々ありました。この恵まれた環境があったからこそ、どんな試練も乗り越えることができたのだと確信しています。