2021年景気シンポジウム「日本経済の現状と展望」を開催

 中京大学と中部経済同友会共催の景気シンポジウム「日本経済の現状と展望」が12月7日、名古屋キャンパスの清明ホールで開かれました。
 同シンポジウムは、中京大学公開講座経済・経営シリーズとして開催され、今回で34回目。昨年は、新型コロナウイルスの影響で中止となったため、2年ぶりの開催となりました。今年は、感染症対策のため小規模での開催となりましたが、約140人の聴講者が集まり、今後の日本経済の動きについて専門家たちが議論しました。

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 冒頭で梅村清英・中京大学学長の挨拶があり、続いて中部経済同友会・教育を考え行動する委員会の九鬼綾子副委員長が登壇するパネリストを紹介しました。

 内田俊宏・梅村学園常任理事・経済学部客員教授がコーディネーターを務め、パネリストには田中耕太郎氏(経済産業省中部経済産業局長)、尾堂真一氏(中部経済同友会代表幹事・日本特殊陶業株式会社代表取締役会長)、楠正憲氏(デジタル庁統括官・デジタル社会共通機能グループ長)が登壇しました。

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主催者挨拶をする梅村清英学長 パネリストを紹介する九鬼副委員長


 シンポジウムは、「withコロナからafterコロナに向けての日本および中部経済の動きや展望」をテーマに進められました。

 田中局長は、新型コロナウイルスが中部経済、特に製造業に及ぼす影響について、半導体などの部品供給減による自動車生産台数の落ち込みを例に話しました。また、中部を代表する産業である自動車のEV化や自動運転などのIT化、さらには次世代のモビリティサービスについて、環境問題などの話題にも触れながら意見を述べました。

 楠統括官は、デジタル庁が発足したことで推進される国や自治体システムのデジタル化について、一般の聴講者にもわかりやすく説明しました。また、製品開発に関して従来の擦り合わせ型モデルにサービスやソフトウェアを組み合わせた新たなGAFA型モデルを紹介しながら、昨今の潮流について考えを述べました。

 また、尾堂会長は、現在の産業界が抱える課題として「半導体不足」「コロナや災害による部品供給問題」「資源・材料の高騰」の3点を挙げ、その解決策などについて見解を述べました。自動車のEV化については、ハイブリッドとの競争のみに焦点を当てるのではなく、カーボンニュートラルや雇用問題など、様々な要素を加味し議論していくことが大切だと話しました。

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コーディネーターを務めた内田理事 中部経済産業局・田中局長
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デジタル庁・楠統括官 中部経済同友会代表幹事/日本特殊陶業株式会社・尾堂会長

 半導体不足やカーボンニュートラル、デジタル庁発足といった昨今の話題からEV化などの技術革新による自動車業界の動向まで幅広い内容について、それぞれの立場から意見が述べられると、集まった聴講者は興味深く耳を傾けていました。

2021/12/08

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