工学部野浪教授 新技術説明会で研究発表
工学部の野浪亨教授が8月31日、オンラインで開催された新技術説明会で研究発表を行った。
同説明会は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が主催しており、大学などの公的研究機関から生まれた研究成果(特許)の実用化(技術移転)を目的に、新技術や産学連携に関心のある企業関係者に向けて、研究者が直接プレゼンテーションを行う説明会である。
今回は本学のほか、上智大学、中央大学、東洋大学から合わせて7人の教員が研究発表を行った。
野浪教授は「環境にやさしい手法で合成する抗菌・抗ウイルス、リン吸着機能を有する環境調和型材料」と題し、環境にやさしい手法で製造でき抗菌・抗ウイルス、リン吸着機能をもつ①光触媒※1とアパタイト※2を複合した材料、②排水などの溶液中のリンを吸着する天然のセラミックス材料「ディオプサイド」(ケイ酸カルシウムナトリウム)、③自然由来炭炭素化化合物(竹炭を混合したブロック)の3つの新技術を提案した。
①アパタイト被覆酸化チタンの方が分解能が高い | ②650度のディオプサイトのリン吸着量が非常に高い |
③低温で炭化処理を行うことで吸着能が向上 |
この3つの新技術は、それぞれ、①分解能のある酸化チタン光触媒と吸着能のあるアパタイトを複合したもので、暗所や蛍光灯程度の紫外線でも機能する、②650度で人工合成させた天然のディオプサイトは、赤潮や藻の発生原因となっているリンを吸着する素材として一般的に知られているアパタイトやゼオライトに比べ非常に高い吸着能力をもつ、③炭化工程を改善し吸着能に優れた材料となっているのが特徴で、①抗菌・抗ウイルス材料としての利用、②リン資源の活用、③二酸化炭素削減と水質浄化に期待できるとしている。
※1光を照射することにより化学反応を促進する物質の総称
※2ヒトの歯や骨の主成分。リン酸カルシウム系の化合物で人工骨やタンパク質の吸着剤などとして応用されている。
■新技術説明会HP(国立研究開発法人科学技術振興機構):
https://shingi.jst.go.jp/list/toyo-sophia-chuo/2021_toyo-sophia-chuo.html