中京大勢健闘! 山中選手(スポーツ科卒)100平で圧勝 東京五輪も視野に 水泳日本社会人選手権

 水泳競技の第2回日本社会人選手権大会が11月9、10の両日、静岡県富士市の静岡県富士水泳場で開かれ、中京大水泳部OB、OGの選手たちも今年度最後となる国内の大競技会で2020年へ向けて積極的な泳ぎを見せた。

 中京大勢は普段、豊田キャンパスのプールを中心に練習を積んでいる選手たち10選手が出場した。現在の所属はさまざまだが、現役時代からともに競技を続けている選手たちがほとんどで、それぞれ現在の所属チームの看板を背負いながら互いに切磋琢磨する白熱のレースでスタンドを沸かせた。

 初日のハイライトは、この日最後の個人種目決勝100㍍平泳ぎだった。午前中の予選を自己ベストの59秒76で1位通過した山中祥輝選手(2016年度スポーツ科卒、ティラド)。決勝でも好スタートから前半をただ一人27秒台で折り返し、予選をさらに上回る59秒63の大会新で圧勝した。日本水連が設定している今年度のインターナショナル選手標準記録はすでに達成しており、このレースで日本水連の東京五輪派遣標準59秒21にあと0秒42と迫った。来年4月の日本選手権で、この派遣標準を達成したうえで2位以内に入れば、東京五輪代表に選出されるが、その期待も高まった。山中選手はこの日の記録で日本ランクでも3位に上昇した。また、この種目では松村優樹選手(2018年度スポーツ科卒、中京清泳会)も4位入賞した。

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100平泳ぎ優勝の山中選手(中央)

 女子背泳ぎでは初日の200㍍で小西杏奈選手(2018年度スポーツ科卒、サイサン)が2分11秒91で優勝、3着に高橋美紀選手(体育研究科修士課程、林テレンプ)が入り、表彰台をにぎわせた。さらに両選手は第2日の100㍍では3,4レーンの隣同士で対戦、高橋選手が1分00秒87で2着、小西選手が3着に。2日連続で二人が表彰台に上った。さらに背泳ぎは男子の江戸勇馬選手(2015年度スポーツ科卒、八神製作所)が第2日の100㍍で見事に優勝、初日の200㍍でも3位入賞した。ただ、100㍍の55秒00は江戸選手としては平凡な記録だった。

 このほか、100㍍バタフライの川本武史選手(2016年度スポーツ科卒、TOYOTA)は52秒31で2位。抜群のスタート反応でレースをリードしたが、ゴール寸前で交わされ、0秒01差で涙を飲んだ。今夏、韓国・光州で行われた世界選手権にリレー種目の代表として出場した難波暉選手(2018年度スポーツ科卒、新東工業)は初日の50㍍自由形で同着2位となり表彰台に上ったが、100㍍では4位にとどまった。長距離を得意とする和田麻里選手(2016年スポーツ科卒、MEIGI)は女子800㍍自由形タイム決勝で2位、400㍍で3位と2種目で表彰台に。男子の谷健友選手(2018年度スポーツ科卒、中京清泳会)は1500㍍タイム決勝でわずかの差で表彰台を逃したが、4位と健闘した。

 一方、2016年リオデジャネイロ五輪日本代表の長谷川純矢選手(2015年スポーツ科卒、ミキハウス)は体調不良でレースから遠ざかっていたが、約1年ぶりに競技会に戻ってきた。100㍍背泳ぎで全体の9番目で惜しくも決勝進出を逃したものの、前半50㍍の入りは全34選手中3番目と復調を感じさせる内容を見せた。

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200背泳ぎ優勝の小西選手(中央)、右は3位高橋選手 100背泳ぎ優勝の江戸選手(中央)

2019/11/14

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