中京大勢が大健闘 W杯への出場権も ショートトラック距離別選手権

 ショートトラックスピードスケート2019-20シーズンの幕開けを告げる第30回全日本距離別選手権大会が10月12、13の両日、長野・野辺山の帝産アイススケートトレーニングセンターで開かれた。シーズン前半の年内に行われる第4戦までのワールドカップ派遣選手選考会を兼ねており、中京大からは男女2人ずつの計4選手が出場。女子の平井亜実(スポーツ科4、一宮北)、男子の吉永一貴(スポーツ科2、名経大市邨)両選手が見事、W杯第4戦まで全大会の、女子の小池佑奈選手(スポーツ科3、岡谷南)が、1、2戦の出場権を獲得した。また、男子の井上瑠汰選手(スポーツ科1、沖学園)も1500㍍でB決勝に進出するなど善戦したが、惜しくもW杯には届かなかった。

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女子1500㍍優勝の平井選手(中)と3位入賞の小池選手

 大会には全国から国内トップクラスの男女各35選手が参加し、初日に1500㍍と500㍍、第2日に1000㍍が行われた。レースは各種目とも予選から決勝までが次々に実施され、決勝まで進出すると1人で1500では予選、準決勝、決勝の3レースを、500と1000ではさらに準々決勝が加わって4レースを滑ることになるが、予選からレベルの高いレースが繰り広げられた。

 そんな中で中京大勢は堂々の戦いぶりを見せた。今や日本女子をリードする勢いの平井選手は最初の1500㍍で優勝すると、500㍍は3位、1000㍍では2位とすべての種目で表彰台に上った。また、小池選手は1500㍍3位に入り、平井選手とともに中京大勢で表彰台をにぎわせた。昨年の平昌五輪日本代表の吉永選手は500㍍で2位になったほか各種目で順当に上位進出、500㍍では予選から決勝まで行われた全レースでの最高タイムをマークした。

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1500㍍で先頭を行く平井選手 500㍍で快走する吉永選手

 W杯は開幕戦が11月1-3日にアメリカ・ソルトレークシティーで、第2戦はカナダ・モントリオール(11月8-10日)、そして第3戦は11月29日から12月1日まで名古屋市南区の日本ガイシスポーツプラザガイシアリーナで行われる。第4戦は中国・上海(12月6-8日)。第3戦名古屋ワールドカップについては「中京大学応援イベント」の開催も検討されている。

 平井選手は距離別選手権でのレースについて「課題も残ったが、実力は出し切りました。他の選手のレースパターンを見ながらほぼプラン通りに行けました。特に1500㍍は会心の出来」と振り返り、W杯については「これからの過程を大事にして準備し、せっかくレベルの高いところで(レースが)できるのだから気持ちで負けないようにしたい」と話し、吉永選手は「世界にどうチャレンジしていくかを考えて臨みたい。100㌫の力を出せばいいところに行けるはず」と前を向いた。小池選手は名古屋のW杯には出場できないが、「しっかり準備してW杯の1、2戦に全力でチャレンジします」と笑顔を見せた。今シーズン前半のW杯は逃したものの、井上選手は「(距離別選手権のレースで)自分が強くなっていることがわかった。内側からでも勝負ができる手応えを感じました」と振り返った。「その伸びた力をどううまく使えるようになるかだと思います。頑張ります」と課題に対して正面から向かっていく構えだ。

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小池選手のカーブワーク 成長ぶりを見せた井上選手の滑り(前)

2019/10/16

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