豊田キャンパスにある金栗四三さんの書 NHK大河ドラマ「いだてん」の影響で話題に

 中京大学豊田キャンパス14号館奥の展示スペースに飾られている、日本人初のオリンピック選手、金栗四三さんの書が、NHK大河ドラマ「いだてん」の影響もあってか、教職員や学生たちの間で話題になっている。

 書には、「体力 氣力 努力」と金栗さんの信条が書かれており、「為梅村清明氏 昭和五十五年六月 金栗四三」と署名がある。学校法人梅村学園の初代理事長で、中京大学を創立した梅村清明先生に、昭和55年に贈られたらしい。清明先生の長男で梅村学園理事長を引き継いだ梅村清弘名誉理事長の著書には、「私が中学1年のころ、金栗さんが家に泊まりに来られた」という記述もあり、長距離走の選手だった清明先生と金栗さんとは、古くから交流があったとみられる。

 熊本県出身の金栗さんは、東京高等師範学校(現・筑波大学)の学生だった1912年、スウェーデンで開かれた第5回オリンピック・ストックホルム大会のマラソンに出場したのをはじめ、1920年アントワープ(ベルギー)大会、1924年パリ(フランス)大会と計3回五輪に出場している。東海道駅伝や箱根駅伝の開催に尽力し、日本のマラソン界の発展に大きく貢献したことから「マラソンの父」ともいわれ、今年のNHK大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」では中村勘九郎が演じている。

 書は今秋以降、中京大学豊田キャンパスに開館するスポーツ・ミュージアムで管理されることになる。

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2019/05/31

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