テーマ「我が国の教育の将来展望について」
前川喜平氏が講演

 文部科学省事務次官の前川喜平氏を招いた講演会が、7月28日、中京大学名古屋キャンパス清明ホールで梅村学園の教職員260人を前に行われた。前川氏は「我が国の教育の将来展望について」をテーマに講演し、“学習指導要領改訂の方向性”や“高大接続改革”などについて話した。

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講演する前川事務次官


 梅村清英総長・理事長は冒頭のあいさつで「ご多忙な中お越しいただいていて光栄に思います。私立大学が厳しい状況の中、学園100周年に向けた改革の糧にしたい」と挨拶した。

 前川氏は“学習指導要領改訂の方向性”として「日本の成長力、活力が減少している。またAI(人工知能)などの進展に伴い、若年失業者の問題が日本にもやってくる。21世紀が知識基盤社会であるという認識は前回改訂と共通。高等教育は質・量ともにもっと伸びてゆくべきだ」「教育とは過去の人類の文化を継承し、未来を生き抜く力を与えるもの」と語った。

 また「大学全入時代となり、入試の学習のための動機づけが低下している。特に中間層において顕著。学びに喜びを見出せるか、自己効力感が得られることが重要」と語り、生涯教育についても「今後は寿命が延び、イノベーションのサイクルも短くなっており、必要性が高まっていく。自ら学ぶ力を身に着けることが学校教育の力」と語った。

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講演を聞く本学教職員


2016/08/01

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