文学部西嶋ゼミ、第40回学習デジタル教材コンクール「文部科学大臣賞」を受賞

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 第40回学習デジタル教材コンクールの授賞式が8月19日、東京都内で実施され、西嶋賴親ゼミ(文学部)のプロジェクトが最高賞である「文部科学大臣賞」を受賞しました。本コンクールは、デジタル教材・アプリやその授業実践事例を募集し、すぐれた作品は広く教育関係者に紹介し相互利用されるように情報提供することを目的に、公益財団法人学習情報研究センターが主催しています。各地方自治体の教育委員会や総合教育センターが多数応募する中で、最高賞受賞となりました。

 今回西嶋ゼミが受賞したのは、急増中の若年層自殺という社会課題を解決することを目的とした自作のデジタル教材です。西嶋ゼミは「新しい選択肢」として、シンプルかつ効果的な自殺予防教育プログラムを創出しました。

 従来の自殺予防教育は高額な教本や「自殺」という言葉の使用が教員や児童に委縮を与えることが課題とされていました。そこで、西嶋ゼミは「あらゆる教本で重要視されている『不安を感じたら1すこし離れて、2信頼できる人と話す』という2点だけをシンプルに教える」ことを目指し、「自殺という言葉を使わない、自殺の芽を摘む」教育プログラムを無料で提供しました。

 2点に限定したことで、従来の自殺予防教育が5~10時間必要とされる中、わずか50分で教えられるようになりました。また、親や教員よりも年齢が近い大学生を補助員とすることで、児童が話しやすくなるだけでなく、補助員である大学生自身の予防にも効果がありました。現在、このプログラムは海外の国立大学と共同研究が進められています。

 西嶋ゼミの取り組みは、教育現場における自殺予防の新しい方法を示し、多くの児童や教育者に対して大きな影響を与えることが期待されています。

2024/08/26

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