現代社会学部/社会調査実習(芝野准教授) 公益財団法人「海外子女教育振興財団」と連携し、インタビューを実施
現代社会学部開講科目「社会調査実習(担当:芝野淳一准教授)」が9月13日、公益財団法人「海外子女教育振興財団」の協力のもと、
今回のテーマは「現地校出身の帰国生を持つ父親の教育戦略―帰国後の学校選択過程に着目して―」。海外生活を経て日本に戻った父親が、帰国子女である子どもの進学先をどのように選び、どのような思いや工夫を重ねたのかについて調査しました。
参加した学生たち
実習に参加したのは、社会調査士資格の取得をめざす学生たちです。4人の父親に丁寧なインタビューを行い、「子どものやりたいことを尊重してきた」「英語だけでなく幅広い教育を真剣に考えてきた」といった声を聞き取ることができました。学生たちは「保護者の意見を押し付けない姿勢に感銘を受けた」「教育方針が多様であることに気づかされた」と振り返り、自らの質問で相手の考えを引き出せたことに大きな手ごたえを感じたようです。
帰国子女のための外国語保持教室の様子
さらに、豊田キャンパスで毎週開かれている、同法人が運営する「帰国子女のための外国語保持教室」の授業も見学しました。豊田教室には、海外で身につけた外国語を保持することを目的に、年中児から中学3年生までの約80人の帰国子女が通っています。
ネイティブ教員との活発なやりとり
学生たちは、子どもたちがネイティブ教員や仲間とともに学び、積極的に英語で発言し合う姿を目の当たりにし、「日本の授業より自由度が高いと感じる」「子どもたちの様子も活発な印象」と、一般的な日本の教育との違いを感じ、実り多い時間を過ごすことができました。学生たちにとって今回の取り組みは、資格取得のための調査にとどまらず、教育のあり方をあらためて考える貴重なきっかけとなったようです。
このように社会調査の現場に立ち、地域の教育活動と接点を持つことや外部機関と連携することは、学生にとって大きな成長のきっかけとなります。本学はこれからも地域と協力しながら、多文化共生社会の実現に向けて教育・研究の両面から取り組んでまいります。