水泳部/四郷小学校の児童に対して授業を実施
中京大学水泳部は6月18日、本学屋内プールで四郷小学校の児童に対して水泳の授業を行いました。豊田市内の小学校では、プールの老朽化や維持管理のコスト、さらに暑さ指数が一定値を超えると外での運動が困難になるため、暑いのにプールに入れないなどから、水泳授業の継続が難しくなっています。今年3月に本学と豊田市が協定を締結したことで始まった水泳部による授業は、大学の役割の1つである地域貢献を担う取り組みです。「小学校も、豊田市も、中京大学にとってもいい活動。みんなが笑顔になる仕組みが生まれている」と、同部でコーチを務める佐々木祐一郎さんが話しました。今年度から始まったこの取り組みで、四郷小学校の児童約450人が部員から水泳を学びました。6月から9月までの間に1学年につき5回の授業を行います。部員が自らシフトを組み、主体的に授業の運営をしています。
この日は小学3年生を対象とした授業が行われました。児童を初級・中級・上級の3クラスに分け、それぞれに水泳部員がついて指導しました。初級コースの児童は、水の中でじゃんけん列車をしました。水を怖がる児童たちが、徐々に水に慣れて楽しめるように工夫されていました。上級コースの児童は、今年7月に世界選手権に出場する西小野浩大選手から専門的な知識を学び、楽しそうに泳ぐ姿が見られました。水泳部員は授業中、児童の安全を何度も確認したり、大きな声で分かりやすく説明したりしていました。
四郷小学校の谷口校長先生は「小学校の屋外プールとは異なり、雨や暑さの心配なく児童が練習できる空間が中京大学にあります」と中京大学での授業を振り返りました。さらに「水質検査や定期的な掃除など、教職員の負担が減る点にもメリットがある」と話しました。また、1クラスに多くの水泳部員が指導にあたるため、児童が水泳の技能や楽しさを学ぶいい機会となっています。顔を水につけられない児童も、段階を踏みながら行われる授業によって水泳を楽しんでいる姿が見られました。谷口校長先生は、今回の水泳の授業を多くの児童が楽しみにしているとも話しました。水泳部員が主体的に活躍する授業は、児童の心をつかんでいるようです。
主体的に授業を実施する佐々木博康さん
今回授業を担当した水泳部の佐々木博康さん(スポーツ科学部4年)に話を聞きました。佐々木さんは授業を行うにあたり、自分の背中側に児童がいかないよう心掛けました。児童たちから「水泳をやりたい」という意欲を感じ、気持ちに応えようと授業を実施しました。佐々木さんは、自身の経験と教職課程で学んだことを活かし還元したいという思いを持ち、主体的に取り組んでいます。児童が水泳を楽しいと思うきっかけになればと笑顔を見せました。
企画・制作 学生広報スタッフ「ライト」
- 文:石井莉子(文学部4年)
- 写真:大石和佳奈(経営学部4年)
- 写真:伊藤圭汰(スポーツ科学部3年)