教養教育研究院・吉子彰人助教と渡邊航平教授の研究チーム 日本体力医学会東海地方会で学術奨励賞を受賞
教養教育研究院の吉子彰人助教は3月14日、教養教育研究院の渡邊航平教授、日本股関節研究振興財団、宮崎大学病院と共同で行った研究「シニアテニス競技者における骨格筋の形態的および機能的特徴」を日本体力医学会東海地方会 (オンデマンド開催) で発表した。厳正なる審査の結果、吉子助教の発表には40歳未満の若手研究者に贈られる学術奨励賞が授与された。
吉子助教は「筋肉量や筋力の低下を抑制することが高齢者の余命を伸長させると言われています。今回の研究では、テニスの実施がその筋肉量や筋力にポジティブな影響を与えることを明らかにしました。この結果はテニス実施者の余命が長い要因のひとつとなるかもしれません。今回はテニス競技者に着目しましたが、種目やその効果の範囲を広げていき、スポーツが高齢者の健康を増進させる秘密を今後とも解明していきたいと考えています」と今後の研究に対する意気込みを語った。
【発表の概要】
年をとることで筋肉量が低下し、筋肉の中の脂肪 (いわゆる霜降り) が増加する。このような筋肉への加齢の影響を抑制するためには、運動やスポーツの実施が推奨されている。しかしながら「どのようなスポーツを実施したらいいのか?」といった疑問に関しては多くの見解がある。興味深いことにデンマークの研究者らは、余暇時間でテニスを実施する者の余命が、水泳やサッカーなどを実施する者よりも長いことを報告した (Schnohr et al. Mayo Clin Proc 2018)。そこで今回の研究では、テニス実施者の筋肉の量・質・機能に着目して調査を行った。調査の結果、一般的な高齢者と比較してシニアテニス競技者では筋肉の量が多く、筋肉の質が高く、さらに筋力が高いことが明らかとなった。
【学会発表の詳細】
学会:第25回日本体力医学会東海地方会学術集会
研究課題名:シニアテニス競技者における骨格筋の形態的および機能的特徴
演者:吉子彰人1,別府諸兄2,帖佐直紀3,渡邊航平1
所属:1中京大学 教養教育研究院,2 日本股関節研究振興財団,3 宮崎大学病院
【研究者情報】
教養教育研究院・吉子彰人助教の研究情報:https://researchmap.jp/a-yoshiko/