男子1000メートルで中京大生がワンツー・フィニッシュ ショートトラック全日本距離別選手権

 ショートトラックスピードスケート競技の2020-21シーズンの幕開けを飾る第31回全日本距離別選手権大会が10月3、4の両日、長野県南牧村野辺山の帝産アイススケートトレーニングセンター開かれ、中京大勢は期待通りの活躍を見せた。

 ひと際光ったのは最終日のまさに最後のレースだった。男子1000メートルのチャンピオンを決めるA決勝に吉永一貴(スポーツ科学部3年、名経大市邨)、井上瑠汰(スポーツ科学部2年、沖学園)両選手が進出した。両選手とも予選から積極的に先行するレース運びで、準々決勝、準決勝も危なげなく通過。両選手の決勝でのレースぶりに期待が高まった。

 5選手が競ったレースは井上選手が内側の1レーン、吉永選手が最外の5レーンからのスタート。号砲直後は井上選手が先行、2番手につけた吉永選手も先頭をうかがう。強豪が揃うなか、両選手の先頭争いとなった。中盤に先頭に立った吉永選手が貫録を見せて最後は逃げ切り、井上選手が続いて1,2着でゴールを通過した。同じ大学の現役生同士の対決となったレース展開に、コロナ禍で無観客だった会場だが、関係者らの熱い視線で盛り上がった。

 吉永選手はこの1000メートル優勝のほか、初日の1500メートルと500メートルはともに2着に入る好成績を残した。それでも自身は「1500は勝ち切らなければならないレースでした」と悔しさをにじませた。また、井上選手も1500メートルはB決勝に回ったものの、残り2周で一気に先頭に立って快勝。500メートルA決勝では惜しくも表彰を逃したが、4位入賞を果たした。大会後、「この1年で力が付いてきたことは実感しています。必ず世界で戦える選手になります」と力を込めた。

 一方、女子はスポーツ科学部4年の小池佑奈選手(岡谷南)が出場。大会最初の種目1500メートルでA決勝に進み、5位に入賞。最終日の1000メートルではB決勝で4着に入った。また、今春、トヨタ自動車に入社した平井亜実選手(2019年度スポーツ科学部卒業)は同社チームの一員として出場。500メートルでは見事に3位入賞した。1500メートルA決勝は中盤で先頭に立ったが、残念ながら残り1周で転倒した。

 レース終了後、日本スケート連盟による国際競技会派遣選手の選考が行われ、ワールドカップ(W杯)第4戦北京大会(期日未定)の男子代表(6人)に吉永、井上両選手、女子の代表(同)に平井選手が選出された。また、2021年2月にドイツで行われるW杯第5、6戦の代表男女各4人が発表され、男子では吉永選手、女子では平井選手が名を連ねた。残りの男女各2選手は、来年1月16、17日に開かれる全日本選手権大会終了後に発表される。

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1000メートル優勝の吉永選手(右)と準優勝の井上選手 大会を通じ、積極的なレースぶりを披露した吉永選手(先頭)

2020/10/07

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