日台交流の拠点、またひとつ新たに  ―中京大学内に台北市立大学名古屋オフィスを開設―

 2016年9月に学術交流協定を締結した台北市立大学より、戴遐齡学長以下6名の一行が中京大学を訪問し、梅村清英総長・理事長ら学園首脳との懇談を行った。

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梅村総長・理事長ら学園首脳と台北市立大学戴学長一行

 梅村総長・理事長より来日を心より歓迎申し上げますとの挨拶があり、安村学長からは雨は生きるものには不可欠の恵みの雨でもあるので、これを機に両校の関係が一層強固なものとなるように願っていますとの挨拶があった。

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懇談の様子(学園首脳) 懇談の様子(台北市立大学)

 次に戴学長より、自らが高校2年生の時に台湾のスポーツの代表選手として来日したのが、中京大学の豊田キャンパスだった。多くの著名なアスリートを輩出している中京大学のことはこのころから知っており、学長に就任すると同時に両校の協定を締結するように指示をした。その結果、こうして初めて中京大学名古屋キャンパスを訪問することができ大変嬉しく思っていますとの話があった。

 また台北市立大学側からは、本学の校訓である「真剣味」とはどのような意味かとの質問があり、梅村総長・理事長よりこれについて解説がなされた。台北市立大学側はこれに共感するとともに、122年の歴史ある台北市立大学と2023年に学園創立100周年を迎える学校法人梅村学園と協力体制を確認した。

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台北市立大学名古屋オフィス前(台北市立大学戴学長)

 続いて一行は名古屋キャンパスの施設見学を行った。中京大学では、2015年12月23日に台北市立大学天母キャンパス内に中京大学台北オフィスを開設した。今回、中京大学名古屋キャンパスセンタービル9階の台北市立大学名古屋オフィスが関係者に披露された。

 台北市立大学はすでに日本国内の大学と協定締結を行っているが、こうした研究交流・学生交流促進のためのオフィスを国外に設置するのは初めて。

 戴学長は、「校友会本部の隣に設置された台北市立大学名古屋オフィスはとても明るくて、設備も整っており、今後の学生募集の拠点としていきたい」と語った。

 

 次に一行は豊田キャンパスを訪問し、陸上競技場・大体育館・野球場・プールなどを見学した。

 会話のなかで「実質的な両大学の交流を進めたい」「教員同士がお互いの大学で教壇に立てればいい」「学生の交流では両大学それぞれで学位の習得ができれば」などとさまざま提案がなされた。その中で戴学長は「学生交流と言っても、学生がお互いの大学をよく知らないのでは難しいですね。まず、教員の交流、交換からはじめ、教員が学生たちにお互いのことを教えることによって始めるといいのでは」などと具体的な提案を示した。さらにスポーツ関係では、「冬季がある日本から、2、3月に暖かさを求めて台湾を訪れ、こちらの大学をキャンプ地的に利用するのもいいのでは」などのアイデアも出された。

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桜井教授の説明に耳を傾ける台北市立大学一行

 中京大学名古屋キャンパスには、日本の近代公文書である台湾総督府文書を長年研究してきた実績のある社会科学研究所(檜山幸夫所長・法学部教授)があり、台湾からの研究者が日本での研究拠点として台北市立大学名古屋オフィスを活用できる。また豊田キャンパスでは各運動施設を中心に、台北市立大学体育会クラブの合宿先として施設を提供できるとしている。

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陸上競技場で記念写真

2017/06/22

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